活用事例

学校全体でスタディサプリの活用を仕組み化することで、
勉強が得意な子は先取り学習に、苦手な子は勉強するきっかけに

今治市立桜井中学校(愛媛県)
2023.12.12
(写真)社会科 蟹江浩之先生
課題
  • 多くの生徒に学習習慣の定着を促すにはどのようにすればいいか試行錯誤していた。
  • 生徒の性格や個性に合わせた学習に向けて、ICTの活用を更に進めていく必要があった。
 活用ポイント
  • 導入当初は、蟹江先生を中心に全学年及び5教科で冬休みから宿題配信を実施。また授業内でも活用できる場面があれば積極的に活用するよう、学内での活用方針を決定。
  • 学校全体で、朝の基礎学習の時間に毎日活用。そのほか、既習範囲の復習や定期テスト対策、長期休暇の課題として、スタディサプリを活用。
 活用効果
  • 勉強が得意な生徒は宿題配信以外の動画を視聴して、先取り学習に取り組むようになった。

     

  • 勉強が苦手な生徒は「サプモン」という勉強をするとコインが貯まって遊べるゲーミフィケーション機能をきっかけに学習に取り組むようになった。

  • 学年を超えた学習が可能なことから、学校に通えない生徒のために「サポートルーム」での個別学習や、特別支援学級での宿題配信などにも活用できている。

学習習慣の定着が求められる中
今治市による「スタディサプリ」の先行導入校に選ばれた

本校は、「立志・敬愛・奉仕」の校訓のもと、「たくましく生きる生徒の育成」を目指し、生徒を真ん中にすえて、地域とともに温かい信頼関係を育む学校づくりを心掛けてまいりました。市内の中心部から離れた、海や山に囲まれた自然豊かな場所に位置し、二つの小学校を卒業した子どもたちが通う中学校です。地域の特性から、本校では部活動が盛んで、勉強よりも運動が好きな生徒や素直な子どもたちが多いという特徴があります。

スタディサプリの導入以前からICT活用は進めていました。学校にタブレットが導入された当初は全てをICTで進めようと考えていましたが、上手く活用できなかった経験があります。その頃、愛媛県ではデジタルとアナログのベストミックスが促されていたこともあり、本校でも、他校の活用事例やICT支援員の助言を参考に、使えるものから使っていこうと、タブレット端末の活用方法について試行錯誤していました。3~4年前から『電子黒板』や『デジタル教科書』を取り入れ、『Google』や『ロイロノート』、愛媛県独自のCBTシステム『EILS』を導入してきました。ICTがあることで、疑問に思ったことをすぐに調べることができ、英語、数学、社会などのデジタル教科書では視覚から入った方が印象に残りやすいなど様々な利点があることも発見できました。また、なかなか学校に通えない生徒に対しても、個別にオンラインでつながり、近況を確認することにも活用を始めていました。

このようにICTの活用が進んでいく中で、今治市がスタディサプリの導入を決定し、本校が先行導入の3校に選ばれることとなりました。今治市の傾向として、特に中学生においては、なかなか家庭学習が十分に行えていないという課題がありました。また、視覚優位の生徒も多く学習機会の提供方法にも工夫が必要とされる中、オンラインで配信される動画やドリル教材などの有効性が認められ、スタディサプリが採用されました。2023年の市内全校導入に先駆けて、本校では2022年12月から活用がスタートしました。

(写真)授業風景

全学年、朝の基礎学習の時間で活用。
学校に通えない生徒の個別サポートも可能になった。

活用は全学年、5教科で行っています。冬休みからテスト的に5教科の宿題を配信し、授業で活用できる場面があれば活用するように先生たちにも促していきました。

特に朝の基礎学習の時間には、毎日スタディサプリを活用しています。また、授業中にはスタディサプリの動画を生徒に視聴させ、その後に講師が答えを解説する前に生徒に問題を解かせるなど、様々な方法でスタディサプリを活用しています。教科によっては、授業の復習として配信したり、週末や定期テスト対策の課題として活用したりしています。また、長期休暇中には、学校全体で取り組むように決めています。朝の基礎学習においては全ての教科でスタディサプリを教材として活用しています。
また、学校に通えない生徒を対象にした「サポートルーム」では、スタディサプリの個別学習に対応できる機能を生かし、小学校の既習範囲の勉強や、学年を超えた内容などを動画で学習し自主学習を進めることができているほか、特別支援学級などでも、個別に宿題配信を行なってサポートしています。

活用において、動画機能は大きなメリットとなっています。授業で分からなかった範囲も先取り学習も動画で勉強できるので、特に勉強が得意な子は積極的に動画を視聴している印象です。英語科では夏休みに学び直しを促すため、下学年の内容も含め、予約配信機能を活用し、「月曜日に配信、日曜日に締め切り」というサイクルで毎週宿題配信をしました。学習を習慣化する目的で行いましたが、選択式の問題であることや、手軽に取り組める点が、今の子どもたちに合っていたため苦労することなく学習習慣化できた点はとても良かったと思います。
(写真)英語科 大澤尚子先生

勉強が得意な生徒は進んで宿題以外の動画も視聴。

勉強が得意な生徒は宿題配信以外の動画を視聴して、先取り学習しているようです。授業の中でも「スタディサプリの動画で勉強しました」という声が出てくるようになりました。長期休暇前にも、自主学習として活用できることを伝えると、自ら宿題配信以外の問題に取り組んでいました。勉強が苦手な生徒も、スタディサプリの「サプモン」というゲーミフィケーション機能をきっかけに、学習に取り組むようになりました。私たち教員側にとっても、項目を選んですぐに宿題配信ができることや、採点や集計の手間がなくなったことがとても便利で、業務負担軽減につながりました。操作も簡単だったので、ICTが苦手な先生でも活用しやすかったのではないかと思います。また、学校で購入していた紙のドリルなどの副教材の購入をしなくても学習量の担保ができるようになりました。

今後の教育におけるICT活用は様々な可能性があると考えています。例えば、英語であれば、日本語を学習している海外の方とオンラインで繋がることや、社会では知識だけではなく、五感で歴史や地理を体験できるような経験も増やせると思います。ICTを通じて生徒一人一人が自分たちで「感じる」ことを通じて、知識を深めていくことができるよう、まずはスタディサプリなどのICT教材を活用していきたいと考えています。
今治市立桜井中学校(愛媛県)
●生徒数:1年生72名、2年生64名、3年生75名、特別支援学級11名
ページ内容は2023年12月時点の情報です。
この事例で取り上げられたサービス
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