活用事例

導入のきっかけ・導入前の一番の課題

自分に合った学びを選択できること、それが本校の大きな特長のひとつです。普通科は５類型、商業科は２コースから生徒の希望に合わせて２年次より選択することができ、自分の長所や特技を生かして活躍するための学びを提供しています。さらに、部活動や研究、生徒会等、生徒が主体となった活動が活発であることも特色です。
そんな中で「基礎学力の向上」と「家庭学習時間の確保」は長年の課題でもありました。本校は学力層が幅広く、特に習熟度の低い層の底上げを図るため、プリント課題の配布などはしていたものの、思うように成果は上がらず…。そんな折、提案いただいたスタディサプリの動画学習であれば、生徒も興味を持って持続的に取り組めるのではないか、また「到達度テスト」とその結果に応じた「連動課題配信」も基礎学力向上に効果的だろうと判断。県内県立高校の生徒１人に１台貸与されるラップトップ端末も活用し、学習支援サービスの導入を決めたのでした。

導入してよかったこと①

進路課としては、まずは習慣化するよう日常的なスタディサプリの使用を促進し、活用方法は基本的に教科や先生ごとに任せています。毎週末、または単元が終わったタイミングで復習として講義動画や確認テストを配信する教科もあれば、予習として授業前に動画を視聴させ、その内容をもとに反転授業を実施している教科、配信した講座内容を定期考査に取り入れる教科もあるようです。
生徒の学習時間や意欲にも変化が生まれ、定期テスト対策や苦手分野の強化のために自分が学びたい講座を探して学ぶ生徒や、中には中学校の内容を自主的に学び直している生徒も。家庭学習だけでなく、休み時間やスキマ時間を活用して学習している様子も見られます。例年実施している学校評価アンケートでは、“家庭での学習習慣が確立できるように学校が適切に指導しているか”を問う項目で、「そう思う」「ややそう思う」と回答した生徒の割合が導入前より10％以上増加する結果となりました。模試結果でも前年よりＥ判定が減少し、積極的に活用している教科では上位層の成績も伸びていて、基礎学力の底上げの兆しが見えつつあります。生徒が必要な時に、必要な講座を自発的に学ぶことができる学習環境を提供できたと実感しています。

導入してよかったこと②

スタディサプリの導入に伴い、これまで放課後や土曜日に開講していた補習の時間をなくし、スタディサプリによる課題配信に移行しました。一部の補習の廃止による成績への悪影響は見られず、生徒は部活動や研究など自分のやりたいことにより打ち込めるようになりました。また、教員たちにとっては働き方改革となり、時間的にも精神的にも余裕が生まれたことで、新しい授業展開を考案するような創作意欲もわき上がっているようです。今後は全学年・クラスで活用し、一部のクラスでは「スタディサプリENGLISH」も導入する予定です。見るたびに充実していく講座や動画も興味深いものが多く、就職担当でもある私としては、就職を希望する生徒の指導に「履歴書の書き方」、「求人票の見方」といった動画も活用していきたいと考えています。
生徒たちにはまず勉強する意義を理解し、自分に合った学び方を見つけてほしいですね。それが２年、３年次の意欲的な学習や研究、進路選びにもつながり、卒業後には主体的に考え動ける人になれるだろうと期待しています。そうした面でも、幅広い学びの中から自分で考えて選び、学習できるスタディサプリは、本校が目指す“個に応じた確かな学び”にもつながっていると実感しています。