『スタディサプリ』の活用方法は学年によって異なります。1・2学年は算数の家庭学習、3学年は2学年で習った範囲の宿題配信を行い、4学年は理科や算数の宿題配信、5学年は算数の家庭学習、6学年は理科と社会の宿題配信に加え、授業内の活用も進んでいます。6学年の理科では、授業の後半にまとめとして問題集に取り組ませて定着度を図り、単元ごとの復習に活用しています。
『スタディサプリ』を算数や理科の授業で活用してみたところ、学力下位層だけでなく、上位層もフォローできるようになったと感じます。特に、児童の理解や習熟の差が大きい算数では、問題を解き終わるまでに時間がかかる児童もいれば、早く解き終わって時間を持て余し気味の児童もいます。これまでは、下位層の問題数を調整することで時間調整を行なっていましたが、「終わった人はスタディサプリをやりましょう」と声かけすることで、個人差を埋めながら下位層に寄り添う時間を増やせるようになりました。
6学年の理科では、教科書の発展内容として中学校で学ぶ内容が掲載され、児童の興味を喚起するページがありますが、中学校の学習内容に興味を持った児童は、自主的に『スタディサプリ』で授業動画を検索している様子も見られました。『スタディサプリ』を導入したことで、児童全員が伸びる機会を創出できていると実感します。
また、授業内で『スタディサプリ』の問題集に取り組ませることもありますが、解いた問題の正誤がすぐにわかるのは教師にとって大きなメリットです。その場で児童の理解度が可視化されるため、児童の理解度に合わせて指導の仕方を軌道修正したり、習熟度別にフォローしたりと授業の進行をアレンジできるようになりました。
6学年では、授業の予習・復習にも活用しています。各自に『スタディサプリノート』を作らせ、授業を受ける前に、授業動画の視聴を促し、板書やまとめをするよう指導。また、理科の実験をした後に、復習として単元の問題集に取り組ませています。児童は、興味・関心がわいた状態で授業を受け、授業で習ったことを忘れないように反復することで、理解を深めることができる。『スタディサプリ』の活用を通じて、児童のレディネスを整えることも意識するようにしています。