本校では、自主自立の精神にあふれ、未来への確かな意志を持ち、生涯にわたって学び続けるための基礎学力と学習力を備えた人材を育成することを目指しています。一人ひとりがさまざまな経験を積み重ねることで、理想の自分に近づいていくような、学び続ける姿勢を育みたいと考えています。
スタディサプリを導入する前は、入学者の学力差が課題でした。中学校までの学習範囲を補習する必要があり、国語・数学・英語でそれぞれ週1時間、学び直しの時間を設けていましたが、生徒によって苦手分野が異なるため対応の難しさを感じていました。また、授業外の学習時間が少ない点も課題として挙がっていました。そこで、生徒によって異なる、既習範囲の抜け漏れを埋めるため、学習ツールの導入を模索し始めました。スタディサプリは、野又学園関連校の函館大学で入学者のリメディアル教育に活用されていたので知っていましたが、他社教材と比較するなどして、約1年半をかけてじっくり検討しました。
学習ツールを検討する上で、スタディサプリを効果的に活用する東北の3校を視察させていただき、実際の活用方法を参考に、活用目的を「学び直し」に絞った上で、3つの理由からスタディサプリの導入を決定しました。1つ目は「到達度テスト」で抜け漏れを見つけて効率的に埋めていける仕組みがあること、2つ目はスマートフォンという生徒にとって身近な媒体で、すき間時間に学習できること、3つ目は他社教材と違って、小学校の学習範囲に立ち返ることが可能であることでした。
「生徒が講義動画を見てくれるのか」という不安はありましたが、導入する前の年に中学生向けのオープンスクールでスタディサプリに触れるブースを設置したところ、催しの終了時間を過ぎても動画を見続けている中学生の姿を見て、「きっかけがあれば使ってくれるだろう」という手応えを得ました。また、学校案内のパンフレットに「スタディサプリ導入」と記載していることで、中学生や保護者からの好意的な反応も得られています。
導入に際して、初年度は教員も生徒も手探りであったため戸惑いもありましたが、リクルートさんの丁寧なサポートもあり、次第に慣れていきました。また、生徒のスマートフォン端末を使用しているために、種類によって個別対応が必要なケースも若干ありましたが、タブレットを貸し出すなどして、現在はスムーズな活用が進んでいます。