活用事例

生きた英語を学ぶ教材として導入。授業冒頭に教材活用を組み込み、無理なく生徒に浸透

開智未来中学・高等学校(埼玉県)
2021.05.06
学年主任・英語科/廣瀬先生(写真左)、英語科/西村先生(写真右)
 
課題
  • 真のグローバルリーダーを育成するため、生きた英語を学べる教材を探していた。
  •  『ラジオ講座 基礎英語』と『ラジオ英会話』を自学ツールに設定して試行錯誤したが、なかなか定着せず、生徒の取り組み状況をチェックできなかったため、今後どのような教材を使えばよいか模索していた。
活用ポイント
  •  まずは『スタディサプリENGLISH』の使い方を覚えてもらうことを目的に、授業の冒頭で活用の時間を設定した。
  •  定期テストの範囲に『スタディサプリENGLISH』のレッスンを盛り込み、「やらねばならない」状況を作り出し、モチベーション向上を図った。
 活用効果
  •  英語学習におけるハードルやストレスを感じることなく、生徒の間で活用が浸透。
  •  全体的にヒアリングセクションのテストの点数が向上し、上位クラスではさらに高得点へと推移している。

 

グローバルリーダーを育成するために、英語教育を重要視するも
「自宅で取り組ませる」ことに課題を抱え、新たな教材を模索

本校は、「国際社会に貢献する心ゆたかな“創造型・発信型”リーダーの育成」を教育目標に掲げ、〈人間が育つから学力が伸びる〉〈学力が伸びるから人間が育つ〉という教育理念のもと、学びにおいて志や身体、生活にまで立ち返って、“受験学力”ではなく、一生ものの“生涯学力”を身に付けていくことを大切にしています。その一方、学問の真理を追い求める過程で自分と向き合い、高い“人間力”を養う、という双方向から、真の学力と人間力を養うことのできる教育を目指しています。

英語教育においても、グローバルリーダー育成のため、学校内の授業や受験勉強という枠に収まることなく、フィールドワークや課外活動を通じて常に英語に触れることや、イベント等でのプレゼンテーションの機会を積極的に活用することで発信力を鍛えていくことを大切にしています。そのため、教材についても「生の英語が身に付く教材」を模索していました。当初、使用していたのは、ラジオ講座の英語教材でした。どちらも良質であることは確かで、生きた英語を継続して聴き続けることができれば、力が身に付く内容だと思いますが、やはり「自宅で取り組ませる」という課題設定だけでは続けることが難しく、また小テスト等を出題して学習につなげようとしても、例えば中1生にとってはやや難易度が高いため、全学年に出題することを考えると最適とは言えませんでした。生徒の取り組み状況を教員がチェックできないという点も活用しづらく、さまざまな工夫を凝らしたものの限界を感じていました。

そんな折、リクルートの営業担当から『スタディサプリENGLISH』のご提案をいただきました。生徒の取り組み状況がチェックできる点や、生徒が慣れ親しんだスマホで手軽に進められること、何より教員である私たち自身が使って楽しいという感覚があったため、導入を決意しました。とはいえ、こうしたツールの導入は初めてで、過去にラジオ講座の英語教材の取り組みが定着しなかった経験から、本当に生徒が自分から取り組めるようになるのか、導入に不安もありました。

時代とともに英語の学習方法も進化。
今の時代に合ったツールで生徒の独習(※)をバックアップ

※「独習」とは:自学自習とは一線を画す別の概念を意味します。“独り”の時間に責任を持ち、自分自身と向き合うことを大切にしている本校ならではの表現です。
教員が持つ英語教育への想いはさまざまですが、『スタディサプリENGLISH』に期待したのは、これまでの英語教育の概念や授業内という枠にとらわれず、スマホのアプリを活用することで、自学自習に対する心のハードルを下げて後押しをすることでした。
(西村先生) 
一般企業に勤めた後、本校に着任して8年目になります。私自身の学生時代を振り返ってみると、特に勉強ができたという感覚もなく、自己達成感のないまま学生生活を送っている自分が、「かわいそうだな」と思いながら過ごしていました。教員になったのは、自分と同じような生徒を救いたいという想いからです。そのような経験をしてきたからこそ、現場で生かせることがあるのではないかと思いました。生徒たちには、「一つの失敗を通して、違う見方をしてみる」ことの大切さを伝えていきたいです。例えばテストの点数が悪かったときに、ただ落ち込むのではなく、「ここから学べることがある」サインと捉えたり、仮に英語ができなくても、運動を得意とする生徒なら、体育祭で活躍できる自分を認めるなど、日々の学校生活の中で多角的な視点を持ってほしいと考えています。
英語教育の昔と今を比較すると、「発音」の捉え方において変化を感じます。私が学生だった頃は、「R」を巻き舌で発音すると授業でクスクスと笑われるという風潮がありましたが、今は反対にカタカナ発音の方が笑われるようになってきました。これは生徒たち自身が、ネイティブのような発話を目指していることの現れで、ヒアリングや発話の能力が伸びているのを実感しています。

『スタディサプリENGLISH』の数ある機能の中で、魅力を感じるのは、自分の声を録音して聴ける機能。従来から発音を自宅で練習するのは難しく、よほど英語に力を入れている生徒以外は自分の声を録音してまで独習をしていなかったと思いますが、シャドーイング機能を搭載する『スタディサプリENGLISH』を使うことで、自分の発音を簡単に録音できて、音声データとの違いを自分で確認できるので画期的だと思いました。

(廣瀬先生)
私は県立高校で長年勤めた後、本校に着任し7年になります。もともと言葉やコミュニケーションに興味があったことから英語教員の道を選びましたが、生徒の“進路の道筋”を作る手助けをしてあげたいという想いが強く、普段から、将来のキャリアに生かせる英語教育は何かを日々考えています。

「人間は考える葦である」という言葉にもあるように、真の強さとは「復元力」=レジリエンスにあるのではないかと思います。つまり、人はさまざまな出来事に落ち込みながらも、周囲の力を借りて復元=回復することができます。英語は、日本人にとってファーストランゲージではありません。他教科よりも乗り越えなくてはならないハードルが多く、つまずく生徒も少なくありませんが、たとえ壁にぶつかっても、周囲の力を借りて一人で乗り越えられる、そんな強い精神力を養ってほしいと日々考えています。
英語教育を取り巻く環境は大きく変化し、同様に英語の教材も日々変化しています。私の時代は、ラジオ講座をカセットテープに録音し、テープが擦り切れるまでくり返し聞きながら学習していましたが、今やPCやスマホで、24時間いつでも勉強できる時代に変わりつつあります。言語を習得する上で不可欠なくり返し学習を、これほど簡単に実現できる環境は、なかなかないと思います。

『スタディサプリENGLISH』の機能の中で、特に効果的と感じるのは、その「スピード感」です。タブレットの画面を開いた瞬間に学習できる利便性は大きく、教員の方で特に準備する必要もないため、生徒が高いハードルを感じることなく、スムーズに学習に取りかかることができています。

『スタディサプリENGLISH』の活用方法としては、授業の冒頭で用いています。導入1年目の目標を、生徒にアプリの使い方や有用性を理解してもらうこと、そして、1年を通じて“食わずぎらい”にさせないことに設定しました。はじめから、生徒任せにして自宅で利用させるのではなく、心理的ハードルを下げるために、授業内での利用を中心に行いました。現在は宿題配信も始めており、定期テストと連動させた取り組みをスタートさせました。具体的には、『スタディサプリENGLISH』の20~40レッスンをテスト範囲に含め、20点程度の配点を『スタディサプリENGLISH』からの出題になるよう設定し、「やらなければならない」という状況を生徒のモチベーション向上に役立てています。

子どもが発音を覚えるように、学習を段階的に進めるほど、
リスニングセクションの点数が向上

『スタディサプリENGLISH』を導入する前は、家庭学習の時間をどのように増やすかが課題でしたが、『スタディサプリENGLISH』は親しみやすいアニメーションで学習できるため、英語学習の妨げとなるハードルやストレスを感じることなく、生徒の間で活用が浸透しています。
導入の効果はリスニングにも表れ始め、リスニングのセクションで全体的に点数が上がってきました。例えば、赤ちゃんが初めに周囲の大人の言葉をオウム返しのように真似る期間を経て(喃語)、「ママ」「パパ」と日々言葉を増やしていきますが、『スタディサプリENGLISH』はまるで子どもが母国語で発音を覚えていくように、徐々にステップを踏んで英語に慣れていくように設計されていると感じました。成績の向上は、上位クラスの方が顕著で、文法等が身に付いている生徒たちにヒアリング力、リスニング力がプラスされているのを感じます。
今後『スタディサプリENGLISH』に期待したいのは、学習者のスピーキングのアウトプットに対して、AIが総合的な評価をしてくれる機能です。AIの評価を受けることが楽しくて、生徒たちがどんどん自分で発話するようなツールに成長していってくれたらうれしいです。

私立 開智未来中学・高等学校(埼玉県)
学科:普通
生徒数:中学:1学年92名2学年108名 3学年107名 高校:1学年162名2学年123名 3学年161名
ページ内容は2021年5月時点の情報です。
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