活用事例

ツールの導入で家庭とも連携ができ、これまで見えなかった家庭学習の状況が明らかに

名古屋市立桜田中学校(愛知県)
2021.05.18
写真左から 2年担当・数学/田中先生、教務主任・保健体育/近藤先生、1年学年主任/永見先生
課題
  •  感染防止のための休校措置に備えて、生徒の学びを止めない方法を準備する必要があった。
  • 名古屋市が一斉導入した『スタディサプリ』への理解を深め、どのように活用できるか検討していた。
活用ポイント

 

  • 学校HPや学校だより等で『スタディサプリ』活用を周知。懇談会などで保護者にアナウンスを行うなど、活用促進を図った。
  •  長期休みの際も教科ごとに課題を配信して、取り組んでもらった。
 活用効果
  • 活用促進に伴い、自ら既習範囲の動画に戻って視聴する生徒が出てきた。
  • 取り組みが可視化されたことにより、これまで見えてなかった家庭学習の状況がわかった。頑張っている生徒や取り組めていない生徒に個別で声かけできるように。

休校措置に備えて、名古屋市立中学校・高等学校にスタディサプリが一斉導入。
教員自身が取り組み、有用性を実感

本校では学校教育の努力点として『学びの笑顔と温かな心があふれる生徒』~聴こう・訊こう・伝えよう~というテーマを掲げています。学びを通して、一緒になって考え、わからないところはわからないと言い合える仲間ができることにより、笑顔も増え、生徒たちが安心して生活できるようにしていきたいと考えています。

本校へ赴任して1年目ですが、生徒たちが明るく前向きで、勉強も行事も熱心に取り組んでいる学校だと感じています。授業も工夫を凝らしながら行われており、先生方も意欲的で熱量も高く、挨拶も元気だなという印象です。

名古屋市では感染拡大防止に伴う休校措置に備えて、市立中学校・高等学校における『スタディサプリ』の一斉導入を決定しました。当初は、『スタディサプリ』の名前を知らない教員も多く、「家庭学習用のツール」という認識にとどまっていたため、少なからず戸惑いがありました。議論をしていく中で、「スタディサプリがあれば授業は要らないのでは?」という意見や、日々の授業にどのようにつなげて活用するのか、方法がわからないという声があがっていました。

そのため導入時は、生徒に登録だけは進めてもらうものの、活用するかどうかは生徒自身に任せていました。本格的に活用するようになったきっかけは、ICTに長けていた教員の存在でした。兼ねてからICTを利用して宿題を配信することに興味のあった教員が、『スタディサプリ』を使ってみたところ、「動画視聴や宿題配信が使えるのではないか」という感想や「宿題の代用になる」との気づきを得て、周囲に「使ってみよう」という流れが生まれました。非常事態宣言下の休校措置に備えて、学びを止めない方法を確保したいと考えていたこともあり、教務主任の私から教員に向けて主体的に活用を促す声かけを行い、生徒との個人面談の際に、5教科でスタディサプリを宿題配信することを試みました。短期間の準備でしたが、全学年の教員が一丸となって宿題配信を行い、操作できるようになったため、全体での活用へとつながりました。

HPや学校便りを通じて、保護者の理解を得る。
学習状況を可視化し、生徒への声かけの機会が生まれる

現在『スタディサプリ』の活用には①学校の授業で扱うのではなく、家庭での学習の充実化を図る②休校時に備え、各教科の先生がスムーズに活用できるよう準備を行う、という2つの目的がありますが、「学校HP」「サプリ通信」「学校便り」などにもスタディサプリを用いた補助学習について発信し、保護者の理解を得ることで活用を促進しています。懇談会でも、「生徒が勉強のやり方に悩んでいる場合はスタディサプリをご活用ください」と保護者の方に紹介しています。
一番利用しているのは宿題配信機能です。基本的に配信は教員各自に任せていますが、冬休みには、1学年で3教科の宿題配信を行いました。宿題配信と提出確認は教科の教員が行っています。また、1学年では提出状況を教科担当からクラス担任に報告し、クラス担任が生徒の取り組みを一緒に見ながら提出させています。

教員は『スタディサプリ』を通じて、生徒の学習履歴を把握しています。生徒がいつ、どのように取り組んでいるのかがわかるので、頑張っている生徒が可視化できる点が良いと思います。普段勉強していない生徒が勉強し始めたときに、「良くがんばってるね」と声かけする機会が増えました。これまで見ることのできなかった家庭学習の様子がわかることも学習指導上プラスとなっています。生徒とのコミュニケーションが増えただけではなく、教員同士でクラス同志の取り組みを共有するなど、『スタディサプリ』に関する会話が日常になりました。

勉強の仕方がわからない生徒、勉強に対して
苦手意識を抱えている生徒が自ら勉強するように


『スタディサプリ』を通じた宿題配信が始まって以来、自ら興味を持って、宿題以外の課題にも自主的に取り組む生徒が増えてきました。また、勉強の仕方がわからなかった生徒が、自分から取り組むようになってきています。特に、学習塾に通えていない生徒たちの中には、勉強に対して苦手意識を抱えている者もいます。しかし、学習の習慣が定着したことで、授業で理解できなかった単元を自分で復習したり、小学校の既習範囲に取り組んでいる様子も見受けられます。小学校の範囲がわからない場合、恥ずかしくて先生に質問しづらいという場合もありますが、生徒が自分一人で復習できる利点は大きいと思います。

教員側の視点でいえば、働き方改革にもつながっています。『スタディサプリ』の導入により、プリントの準備・配付・提出状況のチェック、採点などの業務が必要なくなり、教員の負担が軽減されています。

今後、ICTがより普遍的になっていく中で、ICTを積極的に取り入れ活用できる生徒を育てていきたいです。そのために、苦手意識がある教員も、ICTに前向きに取り組みながら生徒のポテンシャルを後押ししてほしいと考えています。引き続き、生徒が勉強へ意欲を持ってもらえるように努め、それぞれの生徒に合った「学習の個別最適化」を図り、未来で輝ける人材を育てていきたいです。
名古屋市立桜田中学校(愛知県)
学科:普通科
生徒数:1学年176名 2学年178名 3学年157名 
ページ内容は2021年5月時点の情報です。
この事例で取り上げられたサービス
スタディサプリ
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