近い将来の小中一貫校への変更を見据え、
小中連携を強めて活用をよりスムーズに
今後は宿題の3割を『スタディサプリ』から出せるよう調整していきたいと思っています。さらに次の春休みには5割以上、その後の夏休みは8~9割まで、というように段階的に割合を上げていきたいですね。宿題もペーパーレス時代の流れを意識したいですし、デジタル学習も増やして慣れさせたい。このように、生徒だけでなく教員の中の「教育の感覚を変える」点は、今後ますます重要になってくると思っています。
私自身は、小学校校長の経験を経て中学校の校長になりました。これまでにもさまざまな学校改革を行ってきました。その改革の際には、中学校だけを考えるのではなく、一段階前の小学校の状況も意識してきました。本校は令和6年に、1学年から9学年までの小中一貫校へと変わります。それを見越して、現在は小学校の教員への働きかけも行っています。小学校での『スタディサプリ』の活用内容や定着度次第で、中学校での活用効果は変わってくるからです。中学校と同時に小学校の研究を深めながら、研修を重ねたいと思っています。ちなみに、現在小学校には学習用の「放課後プラン」などがあるのですが、児童は授業が終わったら、三々五々に下校してしまうようです。このプランを『スタディサプリ』活用の時間として使えたら素晴らしいですね。そのためにはルール改正などが必要にはなりますが、働きかけていく価値はあると思います。
今年度は休校措置の関係で、学期半ばからの活用となってしまいましたが、来年度は4月から使える状態にありますので、1年間フル活用する場合のメソッドも確立したいと思っています。その流れの中で、学年ごとの特性を考慮した活用方法の構築をする必要も出てくると思います。例えば1学年。本校の生徒は2校の小学校から入学してくるため、今年度の各小学校の『スタディサプリ』活用程度によって、本校のやり方にスムーズに適応できるかどうか、差が出ると予想しています。その差をどう埋めるか、考えていかなければなりません。
この春から、導入2年目となりますが、まだまだやるべきことはたくさんあります。今後も引き続き、地ならしを行い、環境を整えながら、生徒が達成感を感じられる取り組ませ方を積極的に模索していきたいと思っています。