当校は、昭和39年に県南地区唯一の単独商業高校として開校しました。これまでに11,800人を超える卒業生を輩出し、地域経済の担い手として活躍しています。進学面についても、商業高校ならではの簿記、コンピュータ、ワープロなどの資格取得を活かして、大学に進学する学生もいますが、学生の大半が専門学校進学者や就職希望者です。そのため、「商業だけ勉強しておけばいい」と考える生徒も少なくなく、家庭学習時間が圧倒的に不足していました。だからと言って、教員数が少ない当校にとって、大学・専門学校・就職を希望する生徒一人ひとりに対して学習面のフォローを行うことは簡単ではありません。特に専門学校の推薦入試と就職試験の時期が重なると、教員は目の前の業務に追われてしまい、学習どころではありませんでした。
ある時、定期考査を控えた生徒に「昨日はどれくらい勉強した?」と尋ねると、「1分」と答える生徒がいることに愕然としました。「テストの点数が上がるかどうかよりも、毎日5分でもいいから勉強してほしい」「全員に学習する姿勢を身につけてほしい」というのが切実な思いでした。管理職の先生からは、希望者の課外授業をやってはどうかと提案されましたが、希望者ではなく全員に対しての取り組みをする必要があると感じていました。そんなときにスタディサプリを知り、どうしても導入したいと思いました。