活用事例

商業高校が宿題配信数・宿題回答率全国一に。「勉強しない」生徒を変えたICT教材

石岡商業高等学校(茨城県)
2018.05.22
1年生英語担当/山本先生
1年生英語担当/山本先生
課題
  • 生徒の家庭学習時間が圧倒的に不足。1日5分だけでも勉強させたい
  • 課外授業の実施を試みるも、専任教員が少なく1人あたりの負荷が膨大に
活用ポイント
  •  毎日の宿題としてチェックテストを配信。無理なく取り組める量と時間を調整し、学習習慣を形成

テスト前に1分しか勉強しない生徒の 学習時間を5分でも10分でも増やしたい

当校は、昭和39年に県南地区唯一の単独商業高校として開校しました。これまでに11,800人を超える卒業生を輩出し、地域経済の担い手として活躍しています。進学面についても、商業高校ならではの簿記、コンピュータ、ワープロなどの資格取得を活かして、大学に進学する学生もいますが、学生の大半が専門学校進学者や就職希望者です。そのため、「商業だけ勉強しておけばいい」と考える生徒も少なくなく、家庭学習時間が圧倒的に不足していました。だからと言って、教員数が少ない当校にとって、大学・専門学校・就職を希望する生徒一人ひとりに対して学習面のフォローを行うことは簡単ではありません。特に専門学校の推薦入試と就職試験の時期が重なると、教員は目の前の業務に追われてしまい、学習どころではありませんでした。

ある時、定期考査を控えた生徒に「昨日はどれくらい勉強した?」と尋ねると、「1分」と答える生徒がいることに愕然としました。「テストの点数が上がるかどうかよりも、毎日5分でもいいから勉強してほしい」「全員に学習する姿勢を身につけてほしい」というのが切実な思いでした。管理職の先生からは、希望者の課外授業をやってはどうかと提案されましたが、希望者ではなく全員に対しての取り組みをする必要があると感じていました。そんなときにスタディサプリを知り、どうしても導入したいと思いました。

まったく勉強しなかった生徒を 「勉強」に触れさせる仕組みと工夫

私がスタディサプリに目をつけたのは、「動画視聴サービス」であるという点よりも、「問題形式での宿題配信ができるサービス」だったからです。スマホで10問程度の問題を宿題形式で生徒に取り組ませることで、当初抱いた「毎日勉強させること」に従来の紙ベースのものより生徒が気軽に負担なく取り組めると考えたからです。ただ、スタディサプリを導入する上で、「商業の問題がないのにやるのか」「受講料は大丈夫か」「本当に効果があるのか」など、厳しい意見もありました。それでも、従来の紙ベースで実施していた丸付けの業務や宿題提出のチェック業務を削減できるという教員側のメリットと共に、1学年分だけでも導入させてほしいと掛け合い、やっと導入することができました。今では先生方からは「採点する手間がかからない」、1クラス40人中「誰がやっているかが一目でわかる」という点で便利だと言ってもらっています。

導入当初は、最初の段階で生徒に敬遠されれば、二度とスタディサプリを受け入れられなくなると考え、無理のない範囲で取り組める課題量の調整を行いました。具体的には、1日1回の確認テストを教科担任から配信し、生徒は翌朝のホームルームまでに取り組んでくるという流れです。課題を完了させていない生徒は、放課後コンピュータ室に集めて居残りで宿題を完了させるなど、ある程度の強制力を持たせました。課題を提出しなかったら残って講義動画を視聴することで、学習内容は理解できなくても、「勉強」というものに触れる経験をさせたかったからです。先生に言われたからやるという義務感から取り組む生徒もいますが、僕の予想に反して、ほとんどの生徒が期限までに取り組み、提出しない生徒も居残りで取り組ませたことで、全員が宿題に取り組むようになったのは大きな進歩でした。

for Teachersを使って宿題配信をしていたことで、生徒への指導の仕方にも変化が現れました。管理画面を開くと課題を提出していない生徒、自分から進んで講義動画を視聴している生徒がわかるので、生徒の進捗状況に合わせた声のかけ方で、取り組みを後押ししています。導入して1年が経ちますが、少しずつ生徒の間にスタディサプリに取り組むという意識が根付き、導入当初には予想できなかった累積宿題配信生徒数10,264回、平均宿題回答率96.16%という成果を残すことができました。生徒の変化は先生の変化につながり、今では「どれくらいの生徒がスタディサプリをやってくるの?」「オススメの講義はある?」とスタディサプリに興味を示す先生も増え、学校全体で活用するという大きな流れに変わりつつあります。

素行の悪かった生徒が スキマ時間に取り組むという嬉しい誤算

生徒の活用以上に、予想できなかった嬉しい誤算があります。それは、授業についていけず、比較的素行が悪く先生から目をつけられるような生徒が、宿題に取り組むように変わりました。その理由は、課題に取り組まなかったら注意される、という以上に、友達との待ち合わせの際の「時間を潰す」ためにスタディサプリを利用したのです。彼は、クラスの中でも、宿題が配信されたその日のうちに取り組む「優等生」に変わりました。

導入初年度の目標は、ウェブ上のドリル形式の宿題配信で学習習慣形成と教員の手間を軽減すること。導入1年目で学習習慣を形成するという目標はある程度達成できたと思います。2年目は、動画も取り入れながら大学進学を希望している上位層に向けて、学力向上をさせることが目標です。そして、1年生で成功した取り組みをもとに、学校全体にスタディサプリを展開させていきたいと考えています。
1年生英語担当/山本先生

素行の悪かった生徒が スキマ時間に取り組むという嬉しい誤算

石岡商業高等学校(茨城県)
生徒数:1学年120名 2学年111名 3学年101名
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