本校では、時代の流れにともない、生徒の質が変化してきていました。そこで、全教員に対して「育てたい生徒像」に関するアンケートが実施されたことが、変化のきっかけとなりました。教員からはさまざまな意見が挙がり、なかでも多く聞かれたのが「主体性」を持つことの重要性。生徒たちは指示すればテキパキと動いてくれるのですが、自分から課題を見つけて行動することや、所属する集団がより高め合える雰囲気になるように自分から働きかけるなどの意欲が足りていないのではないかという話になりました。
ここから導き出されたのは、学習や行事、部活動等のすべての活動において、「主体的に取り組んでいける生徒」を育てていきたいという方針です。その具体的な方策して検討されたのが「ポートフォリオ」の活用です。政府が高大接続改革を推し進めていた時期と重なり、生徒自身が①自らを客観的に認識する ②目標設定を行う ③主体的に行動することを促すためにもポートフォリオが有効ではないかと考えたのです。ポートフォリオを活用することで、自分の思考のプロセスをたどることができ、将来見返したときに「あのときはこう感じていたんだ」「その後、このように行動したから今があるんだ」という気づきを得ることができるのではないかと考えました。
スタディサプリのポートフォリオは、記憶したいときに簡単に入力でき、教員側も生徒の入力内容をいつでもチェックできる仕組みが良いと思いました。もしも、これまでのように紙ベースで行っていたとしたら、学校全体で取り組むことは難しかったと思います。