活用事例

目的と手段を混同させない活用と学習プロセスの可視化で効果を発揮

東京学館浦安高等学校(千葉県)
2020.03.04
学習指導部部長/與那覇先生
学習指導部部長/與那覇先生
課題
  • 希望する進路やニーズが異なる生徒に対して学校が統一したサポートを行うためのプラットフォームとして活用でき、生徒の学習プロセスを可視化できるツールを必要としていた。
  • 国数英だけでなく理科・地歴公民の学習も可能で、教科以外のコンテンツも自由に学べる教材を必要としていた。
活用ポイント
  • 学校は課題を配信し、生徒はそれを提出すれば終わりとするのではなく、基礎単元の理解を定着させるためのツールとして活用。
  • 講義動画の視聴や課題の提出を義務付けるのではなく、類題を用いたチェックテストでの合格を目的とする動機付けを行った。
活用効果
  • 課題として配信されたスタディサプリ確認テストの初回正答率が高い生徒は、実際に理解が高まっており、到達度テストの結果にも反映されていることが確認できた。
  • 成績上位層では主体的に活用する生徒が増えており、先取り学習を行う生徒や、英検準1級を取得する生徒などの成果も見られる。

基礎学力定着と学習プロセスの可視化

本校は「自主自学」を校訓とし、1学年450人前後が在籍する大型校です。進路目標に合わせたコースを設置していますが、それぞれのコースの学力やニーズに対応する学習指導が求められています。

まず優先的な課題として捉えていたのは、中学までの基礎事項に不足があるため高校での学習に対して前向きに取り組めない、または努力しているが成果に表れないと感じている生徒の存在でした。個々の授業では直接相談を受けたり、アドバイスをしたり、個別に教えることも可能ですが、1人の教員が1人の生徒に対応できる時間は限られています。また、教員へ相談することが苦手な生徒もいますし、そもそも基礎学力不足を不安に感じていない生徒もいます。

個々の教員が直接サポートするだけでなく、埋もれてしまう生徒がでないように学校全体を俯瞰し、状況を把握し、包括的なサポートを行う必要性も感じていましたので、それらを実現できるツールの1つとしてスタディサプリを選びました。

スタディサプリは国数英の3教科だけではなく理科・地歴公民も含み、中学校範囲もカバーしている点、そして年間を通して学習できる良質なテキストの存在が導入の決め手となりました。また、「よのなか科」等のコンテンツを自由に使用できることや、ポートフォリオ機能、アンケート機能、メッセージ機能が実装されており、教員側の管理サイトが使いやすいことも導入理由として挙げられます。
学習指導部部長/與那覇先生

課題提出や動画の視聴ではなく、理解を目的とする意識づくりを徹底

現在の本校でのスタディサプリ活用の目的は「理想的な学習習慣の定着」です。他の教材も含め、スタディサプリの導入初期には、ただ1回だけ課題を解いて提出したら終わりという認識が生徒だけではなく教員側にも多少はあったと思います。誤解を恐れずに言えば、「提出すること」が目的となっていたようにも感じています。このような「作業」に終始するのではなく、意味のある「学習」へとつなげていくためにはどのようなポイントを押さえる必要があるのかを念頭に置きながら施策を行ってきました。

具体的に実施したことと言えば、①到達度テスト後の苦手克服課題の配信、②朝学習での「ベースメント」学習と、その類題を用いた「チェックテスト」の実施、③到達度テストの結果を分析した上でのコース別の課題配信、とシンプルな活用ですが、その際に意識していたことは、「指定範囲の理解が目的であり、チェックテスト合格が目標である。配信課題や講義動画の視聴はその手段である」ということを伝えることです。もちろん課題をこなさないことには何も始まりませんので、提出は必須です。しかし、生徒だけでなく教員側も、このような一見当たり前のことを再確認し、手段と目的を混同しないよう意識することが大切だと考えています。実際の運用面ではまだまだ課題もありますが、継続的に実施できるように効率面も考慮して改善を続けていきたいと思います。

導入目的の1つである「学習プロセスの可視化」についてですが、課題の提出数、動画の視聴時間、確認テストの解答回数、確認テストの初回正答率それぞれのデータと、到達度テストの結果データを連動させ、どの項目が学力向上に影響を与える要素であるのかを統計的に分析することで理想的な学習習慣を可視化しようと試みています。その結果、確認テストの「初回正答率が高い」等の特徴的な傾向を掴むことができましたので、我々教員の経験則に客観的なデータを裏付けすることで、より理想的な学習方法を提示できると考えています。

運用面での工夫ですが、スタディサプリ含めたICT活用や総合的な学習(探究)の時間の提案などを担う校務分掌として数年前に「学習指導部」が新設されました。教科単位や学年単位のみでの活用は一貫性や継続性で課題が残りますが、学習指導部には各学年の教員が配属されていますので、学習指導部が大まかな活用方針を策定し、学年の意向も取り入れながら、学校全体としての緩やかな統一感で活用を進めることができていると思います。

人気講師の授業がきっかけで、英検準1級を取得する生徒も。スタディサプリ導入の効果はさまざまなシーンで現れる

スタディサプリが生徒の間に浸透し3年間使用している生徒の中には、英語の人気講師の指導にハマって、英検準1級を取得する生徒も出てきました。スタディサプリを「やらされている」意識の生徒もまだいるものの、自ら使いこなす生徒はどんどん成績を上げている印象です。学校全体としても基礎学力が身につき、学力がなかなか上がってこない層が確実に減りました。各種到達度テストにおいても、課題に忠実に取り組んでいるクラスでは、下位層が減り、上中位層が増えるという結果が継続的に観察されています。

「可視化」という意味では「タイムライン」機能がお気に入りです。自分から勉強しているとは言ってこない生徒でも、タイムラインを見ていると学習状況に気づくことができます。「通学時間にコツコツがんばっているんだな」ですとか、「こんな分野に興味があるんだな」など新たな発見があります。また、「活動メモ」では部活動での頑張りや葛藤などにも触れることができます。「アンケート」機能を用いて文化祭や体育祭への改善意見を集めてみましたが、もっと良くしようと考えている生徒が多いことにも気づくことができました。基礎学力向上目的で導入しましたが、我々教員が生徒の良い面に気づき、生徒が頑張っている様子について情報交換する機会が増えたことも大きな収穫です。

また、教科担当としては講義動画を見て授業のヒントをもらっています。講師オリジナルのテキストも良質で、年間を通しての指導計画や受験に関してのノウハウを吸収できる点もメリットとして感じています。

今年度は試験導入から4年目、全校生徒に導入された1年目となります。導入当初に比べてスタディサプリは、もはや当たり前な存在となりました。課題提出のチェックはもちろんのこと、その他のツールに触れる教員が増えてきましたので、新たな活用アイデアが生まれてくるものと楽しみにしています。今後は「気づきのツール」としてのポートフォリオ活用を研究し、定性的な観察ツールとしてアンケート機能もさらに活用したいと考えています。

「教員=教える+○○(新しい役割)」の○○にあてはまるこれからの教員のありかたとは―

教員=教える+「寄り添う」

教員は生徒に寄り添うことが大切かと思います。生徒自身の目標が明確であれば鍛え上げる指導もよいと思いますが、生徒本人が望まない場所に無理やり引き上げることはせず、寄り添い、見守り、気づかせることも教員の役割だと思うようになりました。本当の目的は、生徒自らが学びを楽しみ、自立できるようにすること。教員側も学びを楽しみ、スタディサプリも活用しながら、本校の目指す「自主自学」につなげていきたいと考えています。
東京学館浦安高等学校(千葉県)
学 科:普通科
生徒数:1学年464名 2学年 380名 3学年418名
東京学館浦安高等学校
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