本校は宮城県中部の涌谷町唯一の高校で、仙台市からは車で1時間程度の中山間地にあります。自然豊かな落ち着いた環境であるものの、その立地のせいからか、世の中にどんな職業があるのかということについて、なかなか知る機会が持てず、生徒の視野も狭くなりがちでした。
そのため、1年生の段階から少しずつ社会とのリンクを作り、「これをやりたいから進学したい」「こういう分野に就職したい」という人生の核となる考えを具現化させることが大きな課題でした。そこで、校内チームである研究企画部が中心となり、探究活動などのさまざまなプログラムを企画し、生徒たちの進路選択の視野を広げる方法について模索し始めていました。
最も重要視したのは、生徒一人ひとりが自分と社会とのつながりや、社会に貢献できる可能性に気づくことでした。どのように「気づき」へ導くべきかを考えていたところ、スタディサプリがその課題に対する解決になるのではないかと思いました。例えば『未来事典』には、「職業選択の始まりはこんなきっかけだった。少し掘り下げてみたところ、やがて“やりたいこと”が見つかり、進路のイメージができてきた。そこからこのようにアクションを起こしていった」という個々のストーリーが書かれていますよね。先輩の具体的なストーリーをなぞらえることで、生徒たちが「自分だったらどうだろう」と自分に置き替え、自らを起点としながら社会とのつながりを考えられる点が良いと思いました。