活用事例

進路多様校で教員の指導が不足。進路別・習熟度別授業に活用し、学力向上をサポート

羽黒高等学校(山形県)
2018.05.18
学務部長/齋藤先生
学務部長/齋藤先生
課題
  • 少子化の影響で志願者が減少傾向に。学び直しと受験対策による学力向上が近々の課題
  • 学科・コース間における学力の幅が広く、教員の指導が行き届かない
活用ポイント
  • 学校独自の教育改革の一つ「進路別・習熟度別授業」を推進するメイン教材にスタディサプリを活用
  • 年間授業計画にスタディサプリを取り入れ、学び直しと受験対策に活用

学校改革を加速させる 教材・サービスを探して

当校では約8割以上の生徒が部活動に参加し、選抜にてベスト4を果たした硬式野球部や、全国大会に出場したサッカー部、インターハイで優勝者を出したテニス部をはじめ、部活動が盛んです。学生寮も完備し、全国各地から「この部活に入りたい」と当校を志願する中学生も少なくありません。その一方で近年は、少子化の影響を避けることができず、志願者数が減少傾向にありました。また、2020年には私たち教員が体験したことのない大学入試改革も控えており、志願者減少に歯止めをかけるため、そして、来たるべき大学入試改革に備えるために、今こそ、学校として新たな価値を創造しなければならない。挑戦と変革の必要性を感じていました。

「他の高校には真似できない羽黒高校の特徴とは何か」というテーマに徹底的に向き合い、私たちが目指したのは「部活だけでなく勉強もできる」という生徒を育てること。高校3年間を通して、部活動だけでなく、勉強にもとことん打ち込める環境や仕組みを生徒に提供することを重視しました。そのためには、生徒の基礎学力向上が欠かせません。そこで私たちの頭を悩ませたのが、学科・コース内(間)の学力の幅でした。

当校は、大学や専門学校、就職と多様な進路を目指す生徒が混在しています。これまでは上位層の生徒を集めて受験対策を行ったり、下位層を集めて学び直しを行ったりしていましたが、学科・コース間のカリキュラムが異なるため、一律の指導ができず教員へ大きな負担がかかっていました。そこで、新たに教育改革の3本柱として打ち出したのが「進路別・習熟度別授業」です。生徒を希望進路や習熟度に合わせて「ひとくくり」にし、学科やコースの垣根を超えて授業を行うことができるのです。教員にとっても指導の負担が減り、生徒にとっても学力に合った指導を受けられるのです。当校が掲げた教育改革に向けて準備は整い、あとは改革を推進する上で軸となる教材を探すことでした。

学習に対する生徒の意識が変わり スキマ時間をフル活用して取り組む生徒も

スタディサプリに注目したのは、当校が抱える「受験対策」「学び直し」といった2つの学習課題を、1つのサービスで解決できると考えたからです。スタディサプリには受験対策講座や高校講座だけでなく、小学講座・中学講座も用意されており、これなら教科担任やクラス担任に大きな負担をかけることなく、全生徒に学び直しをさせることができると感じました。

また、教員側が生徒の取り組み状況や理解度をfor Teachersで確認できるのも大きかったです。これまでは、学び直しのための課題として、動画教材をDVDに録画し、それを生徒に貸し出していましたが、貸し出しや返却はチェックできても、実際に動画を見ているかどうかはチェックできず、生徒への指導方法で迷う場面がありました。
学務部長/齋藤先生
ですが、for Teachersで取り組み状況を見せれば、生徒も観念して取り組むようになりました。現在は、生徒の進路や習熟度に合わせて、毎日の学び直しとして苦手克服課題を配信したり、授業前の予習課題として講義動画を配信したりと授業のサポート教材としてなくてはならないサービスになっています。

スタディサプリを導入して最も大きかった成果は、学習に対する生徒の意識を変えられたことです。遠征や合宿などでまとまった時間を学習に割くことが難しい生徒でも、学校のWi-fi環境でダウンロードした講義動画を移動中に視聴したり、遠征先のホテルで視聴したりと、スキマ時間を見つけてスタディサプリに取り組むようになりました。Wi-fi環境のあるホテルに遠征すると「サプリ見れる!ラッキー」と発言する生徒もいました。生徒にスマホを持たせるのは良くないといった考え方もありますが、大切なのは使い方のルール。「スマホは生徒にとってなくてはならないもの」だからこそ、学習とスマホを結びけることで一人当たりのログイン率や視聴時間も大幅に増加し、スタディサプリはスマホと同様に生徒にとってなくてはならない存在に変わりつつあるような気がしています。

「実績づくり」よりも 「環境づくり」はもっと重要

校内

スタディサプリが少しずつ生徒の間に浸透し、知識習得のための講義動画だけでなく、資格取得のための講義や「よのなか科」のような思考力習得のための講義動画を視聴する生徒も増えてきています。また、学習指導計画表にもスタディサプリを取り入れはじめ、今後は講義動画を使った反転授業やアクティブラーニング授業など、日々の指導に応用することも視野に入れています。

2020年には大きく変わろうとしている大学入試に向けて、生徒に求められる学力も、学習に対する姿勢も、教員に求められる指導も大きく変わることが予想されます。スタディサプリを導入するにあたり、大学合格などの実績が求められるケースもあるでしょう。もちろん実績づくりは重要ですが、これからの社会で求められる力を身につけられる環境づくりをするのも教員の役割。まずは学習に対する抵抗感を解消し、ゆくゆくは自分自身で考え、答えを出せる生徒を育てる環境を提供していきたいです。
羽黒高等学校(山形県)
学 科:普通科(特進コース/国際コース/普通コース)工業科(総合情報学科/機械システム学科/自動車システム学科)
生徒数:1学年345名 2学年276名 3学年255名
ページ内容は2018年5月時点の情報です。
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