本校が大切にしていることは主に2点あります。ひとつ目は「自学」。生徒が自ら考え、自己を育てる力を養うということ。学校としても、生徒が社会で通用する人間に成長できるよう、自ら学ぶ機会を積極的に提供しています。例えば、日々の学習についてはもちろんのこと、修学旅行や文化祭などの学校行事に関しても、生徒が中心になってアイデアを出し、運営できるようサポートしています。ふたつ目は、「エラーを恐れずに新しいことにトライする姿勢」です。ひとつ目の自学にも通じますが、現状維持を良しとするのではなく、自分の殻を破って、自らの可能性を広げていくこと、これには大きな意味があると思っています。
本校の課題は、今後の教育改革に向けて、デジタル版ポートフォリオの作成や、生徒が自ら取り組み活用できる仕組みを今のうちに構築しておくことにありました。特にポートフォリオは、大学入試の出願時や生徒のPDCAサイクルを習慣づけるために、できるだけ早く利用したい。入試の変化に対応するためにも、新たな学習教材の導入にも迫られていました。「これらのニーズを満たすツールは果たしてあるのか」、そんなときに頭に浮かんだのが、スタディサプリでした。以前スタディサプリを個人で契約し、活用していたため、スタディサプリがどういうもので、どのようなメリットがあるかはすでに理解していました。
パソコンやスマートフォンを使っての学習補助ツールということで、当初は教員や保護者からの反対意見もありました。きちんと運用でき、効果も見込めるツールであるということを示す必要があったので、説明会を実施して学年主任に丁寧にメリットを伝えました。機械が苦手な教員も少なくなかったため、パソコン類の扱いに強い進路指導部のスタッフにもサポートをお願いしました。
スタディサプリ導入の決め手になったのは、他社と比較してもコンテンツが充実していること。当初希望していたポートフォリオや予習・復習ツールとしてだけではなく、マンパワー的にカバーできない英語の資格試験の、リスニングやスピーキングの指導もできる。さらに講師陣のレベルが高く、コンテンツの分類もわかりやすい。学習メリットが大きく、さらに生徒にとっても扱いやすく、教科間での連携も取りやすそうだと感じました。とはいえ、実際に運用できるのか学校として検証する必要がありましたので、まずはトライアルでログインできるようにし、サービスを体感したうえで導入を決定しました。