活用事例

『適性診断』の情報をもとに面談を行い 生徒の進路選択の可能性を広げる

北海道文教大学明清高等学校(北海道)
2019.03.15
北海道文教大学明清高等学校の先生
課題
  • 生徒が選んだ進路を実現できるようサポートしたいが、適性や可能性を考慮した進路選択をしてほしい 生徒の進路を考える上で、必要な情報や材料が少なく、教員側も客観的なアドバイスを行うのが難しい
 活用ポイント
  • 学校として一貫した進路指導の流れを構築。教員の負担も軽減 個人面談前の『適性診断』受検により、先生もアドバイスしやすくより発展的な面談に

生徒たちの「やりたい」を 実現するために「スタディサプリ進路」を導入

本校は、北海道文教大学の附属高校で、普通科の文理選抜コースと人文進学コース、食物科の調理・製菓コースに分かれています。大学に接続するコース編成を敷いており、調理分野、保育士・幼稚園教諭などの幼児教育分野、看護師などの医療分野を目指す生徒、また部活動を重視して入学する生徒など多様な進路を目指す生徒がいます。生徒の多くは目指す進路をイメージできていますが、中にはそのイメージを明確に持てていない生徒も。ここで大切なのは、どんな生徒にも可能性があるということ。教員は生徒の内に眠っている可能性を引き出す存在でなければいけません。生徒たちの「やりたい」を実現するために、在学中の早い段階から年3回以上のペースで進路面談を重ね、生徒のやりたいこと、なりたい将来像を確認しています。しかし、面談の回数を多く設けていたものの、目標や目的を持てない生徒や、進路をあきらめている生徒に対して、どのように将来の可能性に気づかせられるかが課題でした。
北海道文教大学明清高等学校の先生
また、本校では複数のコースを展開しており、途中でコース転換をする生徒の進路相談も課題の一つです。例えば調理・製菓コースに進んだ生徒の中には実習を経て「自分にこの仕事は向いていない」「この仕事を目指すのは厳しそう」と感じる生徒もいて、全員が調理師として就職をするわけではありません。そういう生徒は、改めてどういった分野に進みたいかをもう一度考え直す必要があります。生徒にアドバイスする際に、学校として統一した指針はなく、担当教員の裁量で行っていたため、教員によってアドバイスにムラがあったかもしれません。

そのような背景から私自身、面談の際に適性診断のようなものを導入できないか考えていました。生徒の傾向や特徴が掴めた状態で面談をスタートできれば、より発展的な会話ができ、生徒に合わせた適切なアドバイスができる可能性が高いと思ったからです。そんな時に知ったのが「スタディサプリ進路」の『適性診断』。導入の大きな決め手は、進学希望、就職希望の生徒どちらの面談資料にも使えるということです。加えて、有料なサービスが多い中、「スタディサプリ進路」は無料。やらない手はないと思い、導入に至りました。

「スタディサプリ進路」という指標をもとに 生徒へ客観的なアドバイスができるように

まずは前期のはじめに『適性診断』を生徒に受けさせ、その後面談を実施するという流れに変更しました。結果が出るのはちょうどクラスの人間関係もできてきている頃なので、学校生活についてのヒアリングもしながら、『適性診断』のフィードバックも行っています。面談時には『適性診断』の結果が手元にあるため、進路を決め切れていない一部の生徒を、興味のある分野に促しやすいというのもありがたいですね。本校では若手の先生が増えてきているのですが、『適性診断』の結果という副次的な素材があることで、経験が浅い先生でも生徒が志望する進路や分野を把握した上で面談を進められるというメリットがあると思います。
適性診断
他にも、生徒が目指している分野が客観的に見て厳しいと感じられた場合、別の分野に目を向けさせる上でも『適性診断』の結果が役立っています。これまで、目標や目的を持てない生徒は、そのまま進路を決めきれないというケースもありましたが、『適性診断』を用いることで、客観的にアドバイスができるようになったと思います。例えば、教員から「こっちの進路がいいよ」と言うよりも、「あなたはこういうタイプだから、こういう分野も向いているかもしれないね」などと、さまざまな適性や可能性を考慮して声をかけることもできますね。

「スタディサプリ進路」の導入で 学校として統一した進路指導の流れを構築

1年次の取り組みとしては『未来事典DREAM』を読み込み、講演会の聴講をして生徒の職業観を育成。2年次の取り組みとしては、前期に解説会やオープンキャンパスについてのワークを行い、後期に分野選びのワークや学校比較のワーク、自己理解ワーク、志望理由書のワークを行い、学部・学科の探究活動に力を入れています。全体の目標としては、3年次には希望した進路に向けて動き出せるように、2年次のうちに志望校を決め、志望理由書作成まで着手していてほしいですね。

本校には就職を希望する生徒もいますが、学部・学科の探究活動については、進学を希望する生徒と共通の取り組みとして行っています。その理由は、就職を希望する生徒にとっても進学の可能性はあるため、できる限り選択の幅を広げたいという思いがあるからです。たとえそのまま就職したとしても、社会に出れば専門学校卒・大学卒の人と共に働くことになります。学部・学科の探究活動を通じて、そうした価値観やものの考え方を理解してほしいと考えています。

本校はコースに分かれているため、学校として決まった進路教材を使うことが難しいという実情がありました。現在は、クラス・科によって指導内容が若干異なるとは思いますが、共通で行うベーシックな進路教材として「スタディサプリ進路」を利用しています。「スタディサプリ進路」は小冊子やテキスト、ワークシートもあるため、教員全体へ周知もしやすく、かつコースにより適宜アレンジできるので使いやすいと思います。

「スタディサプリ進路」を通じて、生徒たちに身につけてほしいのは「思考することを厭わず考える姿勢」。正直、体を動かしてできないことをやるより、頭を使ってできないことをやろうとする方が大変です。生徒たちは自分の将来が見えないからこそ考えることが難しいと感じ、考えたくないと思っているのかもしれません。しかし、そこを一歩踏み込んで考え、行動できる生徒になってほしいと願っています。そのためにも、「スタディサプリ進路」を活用しながら、教員も一丸となって生徒たちをサポートし、希望の進路実現に導いていければと思っています。
北海道文教大学明清高等学校(北海道)
※2021年4月「北海道文教大学附属高等学校」校名変更予定

学 科:普通科(文理選抜コース/人文進学コース)、食物科(調理・製菓コース)
生徒数:1学年75名 2学年61名 3学年77名
北海道文教大学明清高等学校
ページ内容は2019年3月時点の情報です。
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