スタディサプリに注目したのは、本校が抱える「学び直し」の課題はもちろん、「受験対策」にも対応できるサービスだったからです。本校では長年、中学校の既習事項が身についていない生徒の多さが課題となっていました。フォローのために家庭学習を推奨していましたが、そもそも基礎学力も充分でないことが多いうえ、自ら学習する習慣が定着していないため、取り組みはするものの、目立った学習効果が上がらない状況が続いていました。
導入のきっかけは、一昨年担当した3年生のクラスの受験勉強。いろいろな面で学習が追いついておらず、受験で戦うには学力が不足しているのが見て取れました。可能な限り補習も行いましたが、明らかに時間が足りません。効果的な学習法を模索していた時、目に留まったのがスタディサプリでした。
当初は希望者のみを対象にしたトライアルとしての導入でしたが、短期間ながら、熱心に使用した生徒の成績が安定したことから、効果に手応えを感じました。それと同時に、きちんと使用しなかった生徒に対しては、受験の年にもかかわらず、まだ学習の習慣が定着していないという別の課題を感じました。スタディサプリを通じて「3年次に学び直しを行っても限界がある」と気づかされた経験から、受験を目前にした3年生ではなく、余裕のある1年生のうちから、段階を踏んできちんと学習させたいという思いが強くなり、今年度は1年生のタブレット導入に併せて、スタディサプリも本格導入する流れとなりました。