紋別市は塾や予備校がなく、所得差も大きく絡む土地柄です。スタディサプリに魅力を感じたのは、インターネット環境さえ整っていれば「いつでもどこでも誰でも学べる」ところ。安価で時間や場所を選ばない良質な学びを探していた本校にぴったりなツールだと感じました。ただ、通信費を家庭負担にしてしまうと十分に活用されない可能性があります。それならば紋別市の学習支援事業のコンテンツに組み込んで学校負担にしてしまおうと、市にモバイルWi-Fiとスマートフォン学習の利点を絡め「紋別モデル」としてプレゼンしたのが私が赴任した2017年の4月のことでした。
導入にあたって苦労したのは校内のWi-Fi環境の整備です。また、スマートフォンを持たない生徒のためにタブレット20台を導入しましたが、SIMやセキュリティの設定は業者に依頼すると相当な費用がかかるため、私がすべて対応しました。夏季休暇も費やしての設定となりましたが、結果、より強固なセキュリティを実現し、浮いた費用で「スタディサプリENGLISH」も導入でき、満足しています。こうした紆余曲折を経て、スタディサプリが実際に始動したのが検討開始から5ヶ月後の9月でした。手弁当でしたが、それでもかなり早い動きだったと思います。