活用事例

系列選択前にキャリア探求を行う必要性を痛感。DVDやワークシートで進路探求を促す

石狩翔陽高等学校(北海道)
2018.12.07
総合学科推進部長 国語科 奥本将晴先生
総合学科推進部長 国語科 奥本将晴先生
課題
  • 1年生の9月に2年生からの系列選択を行うため、それまでにキャリアや進路のイメージを持てる指導が必要
  • 系列選択のための個別面談など担任の負担が増加。有効に活用できるワークシートを模索
 活用ポイント
  • 個人面談の時間に「未来事典DVD」とワークシートを活用して進路探求
  • 「自走する思考」を育てる課題解決学習の一環として、ワークシートに取り組むことで自己表現できる生徒が増加

教員の負担を増やさず 生徒自身で完結できる進路学習ツールを模索

本校は総合学科の高等学校として、普通科目と専門科目を合わせて約100科目を開講しています。2年次からはその多様な科目の中から、自分だけの時間割を作っていきます。生徒自身が「自分は何に興味があるのか」「人より得意なことはなんだろう?」と自己探求を深めたうえで目標設定することで、高校生活を一層充実させていくことを目的にしています。1年次はほとんどが一律で学ぶ必修科目となっていますが、2年次、3年次は興味や適性に合わせて7つの系列があり、自らの進路に直結した学習内容を学びます。
授業「産業社会と人間」における「未来事典DVD」
授業「産業社会と人間」における「未来事典DVD」の活用風景
本校では1年生の10月頃までに系列を参考に、進路について早い段階から考え始めなければなりません。そのために、「産業社会と人間」という科目を設け、担任が生徒一人ひとりと面談をくり返し行い、「生徒自身で完結する進路学習」を行ってきました。これまで「産業社会と人間」では、他社の進路指導ツールを使用していましたが、ツールの難易度が上がり、意識の高い生徒にはマッチしても、全生徒に取り組ませることが難しい現状がありました。また、キャリアのイメージが形成できていないと系列はもとより科目を選択することすらできないため、早期にキャリア探求を行わせる必要性を痛感していました。そんな中、教員の負担をこれ以上増やさず、有効に活用できる進路指導ツールを探していた時に「スタディサプリ進路」のワークシートを知りました。

どんなレベルの生徒にも対応できる 「セーフティネット」としての進路教材

新しい進路探索ツールを導入するにあたって、3つのポイントがありました。1つ目は意識が高い生徒だけではなく全生徒が取り組める内容であること、2つ目は1年次の科目選択までに、さまざまな職業や働き方、社会に触れることができるツールであること、3つ目は生徒自身に「思考」「表現」のトレーニングを積ませることができ、ハードルが高すぎず低すぎず最適な教材であることです。このすべてのポイントに対して、「スタディサプリ進路」の教材は理想的でした。以前に使用していた教材は、その都度、教員から「何ページまでをやってください」という指示をしたり、難易度が高く、解説のための板書に手間がかかっていたのに対し、「スタディサプリ進路」は、まだ意識が高くない生徒でも穴埋めをしながら書き出せるので、どんなレベルの生徒にも対応できる“セーフティネット”のような教材になっています。そのため、一人では進められない生徒に対するフォローが減り、教員からは「負担が減って助かった」という声が上がりました。また、以前は生徒の職業観が乏しく、生徒自身が知っている職業知識のみで進路を選択しがちでしたが、「未来事典DVD」や「仕事・学問BOOK」を採用したことで生徒の視野が広がり、担任からの「もっと広い視点で考えてみなさい」というアドバイスがより響くようになってきました。

「未来事典ワークシート」では、自ら進んで未来事典を調べて、しっかり回答する生徒が数多くいました。「適性診断」では、志望する職業の適性が低かった生徒がショックを受けて「絶対なりたいから、今、何を努力すればよいのか」と教員に質問するなど、進路について本気になって取り組む良い機会になったと思います。
未来事典ワークシート
「未来事典DVD」視聴後のワークシート記入の様子
未来DREAMワークシート
びっしりと書き込まれた「未来DREAMワークシート」
「未来事典DVD」を視聴する生徒たち
体育館内にブースを設けて個人面談を行い、それ以外の生徒は「未来事典DVD」を視聴する

進路探求を「課題解決学習」の一つとして位置づけ 主体的、対話的に自己表現できる人材を育てる

本校は以前より“自走する思考”を育てるために「課題解決学習」に注力してきました。小中学校までに行ってきた「調べ学習」と、接続する上級学校で行うゼミなどでの「研究」の間をつなぐ学習として、課題認識、課題発見、調査研究、そして提案という一連の思考プロセスを深化させる取り組みを繰り返し行います。

1年次には机上での課題発見まで、2年次はフィールドワークを加えた調査研究、3年次には高校のレベルでの「卒論レポート」を提出するというユニークな取り組みにより、「進学後の何百字というレポートが苦にならなかった」と話す卒業生もいます。「スタディサプリ進路」を活用した進路探求は、「どう生きていくか」を考える課題解決学習であり、その学習を通じて、主体的、対話的に自己表現ができる生徒を育てていきたいと考えています。
石狩翔陽高等学校(北海道)
北海道 北海道立 石狩翔陽高等学校
学 科:総合学科
生徒数:1年次320名 2年次320名 3年次320名
ページ内容は2018年12月時点の情報です。
この事例で取り上げられたサービス
スタディサプリ進路
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