活用事例

年間行事に教材ツールを組み込み、動機付けや進路探求を実施。進路の理解不足を解消

豊明高等学校(愛知県)
2018.11.15
(左から)3年生担任・加藤先生 小縣先生 髙島田先生
(左から)3年生担任・加藤先生 小縣先生 髙島田先生
課題
  • 「学部・学科の先にどんな職業があるのか良くわからない」と、進路を決められない生徒が多かった
  •  計画的にキャリア教育を行っているが、指導が学年の裁量に任される部分もある
 活用ポイント
  • ホームルームで『未来事典DREAMワークシート』に取り組み、進路への理解を深める
  • 年間の行事スケジュールにスタディサプリの各ツールを組み込むことで、動機づけや進路探求を行うフローを模索

年間を通した段階的な進路指導で 「何をしたいのかわからない」状態からの脱却を目指す

本校は4年制大学進学者が半数を超え、1年次は共通クラス、2年次からは文系と理系と類型に分かれ、3年次では主に私立大を目指す「文Ⅰ」・「理Ⅰ」と、主に国公立大を目指す「文Ⅱ」・「理Ⅱ」へと細分化し、それぞれの進学希望者に対応した授業を行っています。
3年生担任・加藤先生 小縣先生 髙島田先生
本校では、総合的な学習の時間の中で3年間を見通した計画的なキャリア教育を行っていますが、各学年の生徒の状況に応じて、指導が学年の裁量に任される部分もあります。

私たちの学年では、生徒たちのほとんどが「学部・学科を卒業した先に、どのような職業があるのかわからない」という状況で、進路への理解不足も課題でした。例えば、看護学科であれば看護師になるのは想像できても、経営学部を出た人がすべて経営者になるわけではありません。経営学部を卒業し、経営企画や広報などさまざまな職業に就いている人も数多くいます。しかし、生徒たちはそれまでの短い人生の中で見聞きした範囲の中でしか、職業や学部を理解できていないようでした。実際には多くの生徒が、大学進学後の就職活動で初めて、多様な企業や職業の存在を知るのが現状です。そのせいか本校でも「なかなか進路を決められない」「何をしたいのかわからない」という生徒が多く見受けられました。

そんな中、昨年、2年生に進級した春先から夏頃にかけて、スタディサプリ進路のワークシート活用をご提案いただき、9月頃の担任会という会議にて検討しました。教師が手作りしていたワークシートに比べ「項目が非常にわかりやすい」という評価や、穴埋めを得意とする生徒が多いという傾向を踏まえて「ワークシートであれば取り入れやすいのではないか」「空欄を埋めていくことで考えや情報が整理されそう」という意見が出て導入を決めました。

ワークシートの空欄を“埋める”ことで 自然と進学先や自己への理解が深まる

2年生の冬休み前に『分野選びBOOK』を生徒に配付して、進路探求を行いました。積極的に取り組む生徒は自ら進んで冊子を開いていたようでしたが、目的意識の高くない生徒は開くこと自体がハードルになっていたようです。また、年明けは始業式の翌日から修学旅行というスケジュールのため、例年、この進学に向けた大切な時期に、生徒たちの気持ちが少し浮かれてしまう傾向がありました。そこで、修学旅行後のホームルームの時間にワークシートに取り組む時間を設けました。

ワークシートの良い点は、ただ書き写すだけではなく、テキストに書かれている内容と設問箇所を照らし合わせて、考えながら回答していく方式になっていることです。生徒たちにとっては、空欄を埋めていくことで自然と進学先や自己について理解が深まり、進路を考える良い時間になりました。また、大学の費用を調べて書き出すページがあったのも良かった点です。学費のことがリアルにわかり、「こんなに費用がかかるんだと驚いた」「しっかり勉強しなくてはいけない」と進路への意識が高まったようでした。

『進学事典』は国公立大・私立大問わず、幅広く情報が網羅されているため、どの生徒にも有用だと思います。国公立志望の理系の生徒には、行きたい学部のある大学を地域の枠を越えて探すように指導しています。また、そのほかの生徒たちにはとにかく興味のある大学・専門学校から『進学事典』で調べてみようと声がけをしました。生徒たちは、大学の実際のアクセスなどを調べて、同じ系統を志望する生徒同士が「志望校が意外と遠かった」などの情報交換をしている様子が見られました。

市内唯一の県立高校として 進路実績においても期待を担っていきたい

「スタディサプリ進路」の導入からまだ日が浅いのですが、専門学校から四年制大学へ志望が変わった生徒や、教科のテスト結果が40点も上がったという生徒などが現れ、進路に対する意識に少しずつ変化が見られています。ただ、早期に進路を決める生徒がいる一方で、3年生になってもなかなか決められないという生徒も少なくありません。

このような生徒に対しては、進路指導室前の廊下に本校進路指導部が作成した各学年の「進路指導通信」を掲示し、意識を喚起するなどの試みをしてきました。これからも引き続き、スタディサプリ進路のツールなどを活用して、効果的な進路指導の方法について考えていきます。

本校は豊明市にある唯一の公立高校として、進路指導を充実させていくことで魅力を高め、地元の生徒が期待を持って入学してくれるような学校を目指していきたいです。
豊明高等学校(愛知県)
学 科:文系/理系
生徒数:1学年280名 2学年273名 3学年264名
豊明高等学校
ページ内容は2018年11月時点の情報です。
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