活用事例

ICTを活用した学習の場を提供し 学習習慣定着・学力向上・受験対策を後押し

雪谷高等学校(東京都)
2018.11.09
3年生進路担当・ICT担当・地理歴史(日本史)/ 高田直人先生
3年生進路担当・ICT担当・地理歴史(日本史)/ 高田直人先生
課題
  • 部活動には熱心に参加するが、勉強に割く時間は少ない生徒が多い
  • 教員に負担をかけず、生徒が意欲的にでも学べる環境を整備する必要がある
 活用ポイント
  • スタディサプリ視聴のために、タブレット40台を安定稼働させ、時間を決めてタブレット室を開放
  • 卒業生などを招いて、スタディサプリの良さを生徒と保護者に伝える会を開催

部活動で忙しい生徒でも自然に学習できる環境を用意する

当校は「文武両立」を教育目標のひとつとして掲げています。実際、部活動が盛んな学校なのですが、部活動をやっている生徒は忙しく塾に行けなかったりするため、どうしても部活動に偏りがちになります。学校としては、好きな部活動とともに勉強も頑張って、もっと高いレベルでの文武両立を実現させたいという想いがあり、部活動終了後にみんなで勉強する環境を提供する必要があると考えていました。そこで、放課後や部活動後の疲れた時間などでも、教員にあまり負担をかけずに「学校で行う映像型の予備校」のような学習ができないかと思ったのです。

さまざまな会社の映像教材を比較検討する中で、スタディサプリは受験に対応可能な信頼できる動画を配信している、ということで導入を決めました。教員が目の前で行う授業講習と同じクオリティを生徒に提供できると感じられたのです。導入を開始したのが2年生の10月です。理社は受験直前に成績が伸びる傾向にありますが、それより早期に取り組むべき主要教科の英数国にスタディサプリが有効だと思えたことも決め手になりました。ただ、学校内での視聴をメインに考えたので、ハード面の整備も不可欠でした。私がICT担当ということもあり、タブレット40台を安定稼働させられるように整えることにも尽力しました。最初の内は、途中でWi-Fiが途切れることもありましたが、回線が太くなったことにより、今では40人が同時に使用しても問題なくスムーズに視聴できています。

導入を決めてからも課題はありました。それは生徒の動機付けです。「スマホでいい」「家で見ればいい」と考える生徒たちを、どのように学校に集め、どのように学ばせるか。「周囲と切磋琢磨しながら学べる」「程よい緊張感を保ち集中して学べる」という価値を、生徒はもちろん保護者にも伝えることが重要だったのです。そのために、月1回、リクルートの方や卒業生を招いて、スタディサプリの利点について語ってもらう全体会を実施しました。先輩から「『家でできる』と思う人もいるかもしれないけど、みんなで学ぶことに意義があるんだ」と話をしてもらうことで納得する生徒・保護者も多く、こうした全体会は今も定期的に開催しています。

教員の負担を増やすことなく、生徒の勉強への取り組み姿勢が向上

スタディサプリ導入後は、国公立大学・難関私立大学進学希望者を対象に、スタディサプリを使った放課後講習(難関大トレセン)をスタートしました。毎朝7~8時と授業後の時間、部活動後の17時半~19時にタブレット室を開放して、週1回以上の自由参加としています。教員から推奨講座を設定しますが、基本はどの講座を視聴してもOK。

通常、タブレット室を開放している火・木・金の5~6時限は選択科目の時間に当たります。これまで、選択科目がなく放課後に部活動がある生徒はこの時間を持て余していましたが、スタディサプリを視聴できる環境を整備したことで、勉強に取り組むハードルが低くなったように感じています。朝の参加者はまだ少ないですが、受験シーズンが近づくにつれ、自分を追い込んでいく生徒たちの利用が増えてくるかもしれません。部活動後の17時半以降は、定員が埋まるほど混んでいます。部活を終えて汗だくになった生徒たちが集まって集中して学んでいる姿を見ると、この手法を導入してよかったと心から思います。

スタディサプリが優れていると実感するのは、担当教科でなくても主要教科のフォローができるところです。私自身も日本史の教員ですが、生徒たちが各自で英数国を勉強している様子を見守ったり、生徒から要望のあったテキストの印刷を行ったりすることができています。生徒がスタディサプリを視聴している間は、他の業務にとりかかることもできるため、教員の負担はほとんどありません。空いた時間をスタディサプリの視聴が進まない生徒のサポートに使えるため、教員の「働き方改革」にも一役買っています。

学習習慣の定着が生徒の学力に、進路の実現につながってほしい

これまでの例では、授業以外の時間に講習を行っても、徐々に予備校や自宅学習に切り替える生徒が現れ、回数を追うごとに人数が減る傾向にあったため、当初の心配として、スタディサプリの参加者が減っていくのではないかということがありました。しかし、脱落するどころか参加者は少しずつ増えており、放課後に視聴している生徒を見たり、スタディサプリはいいらしいと口コミで広がったり、スタディサプリで成績が伸びたという話を聞いたりして、自分もやろうかなと思う生徒が見受けられるようになりました。生徒の刺激につながりやすいのも、スタディサプリ導入の成果だと感じています。

スタディサプリを使った学習頻度は、学校で週1~3回と決して多くはありません。しかし、for Teachersから生徒の取り組み状況をタイムラインで見ていると、夜も家でたくさんの生徒が視聴しており、だいぶ習慣化されたように思います。試験前や宿題が大量に出ているときは視聴しないものの、週末や試験明け、模試明けにはたくさんの生徒が視聴しているようですし、長期休み中も視聴が習慣化している生徒もいます。自分がやりたいときに勉強できる。それが、スタディサプリの良さなのだと思います。

スタディサプリ導入の成果は、生徒の学力にも現れるようになりました。難関大トレセンに参加した生徒たちの偏差値が上昇し、3年生の6月の模試で約80%の生徒の偏差値がアップしたのです。生徒の偏差値が向上したのは嬉しいことですが、3年生の最終的な目標は希望の進路実現です。スタディサプリを活用することで、塾や予備校に通わなくても勉強が習慣化する生徒がさらに増え、その結果、それぞれの生徒の進路実現という目標を達成できればと思います。
雪谷高等学校(東京都)
学 科:普通科
生徒数:1学年279名 2学年274名 3学年276名
雪谷高等学校
ページ内容は2018年11月時点の情報です。
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