活用事例

生徒の学習意欲を促進する 「自ら選び、自主的に学べる環境」を整備

雪谷高等学校(東京都)
2018.11.05
2年生担任・英語/明石友里江先生(左)、進路指導主任・加藤正紀先生
2年生担任・英語/明石友里江先生(左)、進路指導主任・加藤正紀先生
課題
  • 指導しなければ学習しない生徒が一定数おり、自主的に学ぶ姿勢を育てたい
  • 一生懸命に勉強するものの成績が伸び悩む生徒に、効率的な学習方法を身につけてほしい
 活用ポイント
  • 「スタディサプリを活用して指導する」ことに教員同士が意識を合わせ、全体方針のもとに計画的に運用開始
  • 授業に連動した講義動画を「おすすめ動画」として配信し、指導せずに視聴を促進

スタディサプリの知名度の高さが アプリ活用の敷居を下げた

本校では、2018年度より全学年でスタディサプリの活用を始めています。最初は、国公立大学・難関私立大学進学を目指す一部の3年生が、他の学年に先駆けて放課後講習でスタディサプリの講義動画の視聴をスタート。そこで実際に模試の成績向上が見られたため、学校全体で導入を検討する流れとなりました。

2年生でも導入に踏み切ったとき、私たち教員が抱えていたのが「一生懸命に勉強に取り組むものの、成績が伸び悩む生徒がもっと効率のよい学習方法を身につけてくれれば」という思いでした。学力や学習意欲の差が生徒ごとに大きい上、やる気はあっても学習の仕方がわからず結果に反映されないという生徒も少なからずいます。その点、スタディサプリは3年生で一定の成果が確認できていたので信頼感がありました。

スタディサプリの知名度の高さも導入の敷居を下げました。生徒たちは「テレビでCMをやっている、リクルートのあの学習アプリ」と、もともと存在を知っており、抵抗なくアプリを導入できたようです。


多様な講師の「教え方」に触れ、 生徒が視野を広げられる

新しい学習教材を円滑に取り入れていくためには、学内体制も事前にきちんと整備しておく必要があります。前年度に使用していた他社ツールでは、進路指導部主導になっていたことから各学年への浸透が進みにくかったという反省もありました。そこで今回は、進路指導部と各学年の進路担当教員が連携して、まず学校全体で「今後はスタディサプリを活用して学習指導をする」と意識を合わせてから計画的に運用を開始。リクルートの担当の方が足繁く本校に通ってくださり、さまざまな教員とコミュニケーションをとって導入への理解を促してくれたことも支えとなりました。スタディサプリは教員向けのコールセンターが設置されており、困ったときに電話すればその場で解決できるなど、サポート体制が整っているのもメリットだと思います。

各教科での実際の運用は、到達度テストを実施したのち、その結果を「振り返り会」で各生徒に確認するように指導、連動した講義動画を課題として配信するという流れです。講義動画を見るよう呼びかけても視聴しない生徒もいるため、そうした生徒は校内のPC室に集めて、教員の監督のもとで視聴させました。この点は、生徒の活用状況が一人ひとり正確に把握できるというスタディサプリの特徴が活かされていると感じます。

私は英語を担当していますが、英単語に関する講義動画を夏休みの長期課題として配信しました。スタディサプリは、英単語の覚え方を生徒に分かりやすく解説してくれる、優れたコンテンツだと感じています。本校でもアクティブ・ラーニングの視点に立った授業などさまざまな授業展開をしておりますが、スタディサプリでも多様な英語講師の講義動画が配信されているので、対面での授業以外でもさまざまな教え方に触れ、生徒が新たな視点を得られるのが良いですね。同じ内容であっても、教師の指導方法によって各生徒の「合う・合わない」はあり、そこで生じてしまう理解度の差を幅広くカバーしてくれます。

授業に連動した単元を「おすすめ講座」として配信すると、強制しなくても多くの生徒が自主的に視聴しており、学びの姿勢が育ってきたのを実感します。また、他教科の教員から「『宿題に配信した動画から試験問題を出す』と生徒に伝えると視聴が急激に伸びた」とアドバイスを受け、英語でも実践している段階です。

先輩から勧められた講義動画で 苦手教科を学び始める生徒も

スタディサプリ導入は、生徒が「勉強しよう」と思ったときに気軽に学び始められる環境を整備できた点で大きな意義があります。実際に徐々に動画視聴は伸びてきており、「スタディサプリがあるからとりあえず使ってみよう」「始めてみると面白かったから続けてみよう」という流れができてきているのだと思います。タイムラインでどの生徒が何の動画を視聴しているかが確認できるため、「あの子は今、自主的にこれを勉強しているんだな」などと生徒の頑張りが見えるのは嬉しいですね。

先日個別面談を実施した際、古典の成績が伸び悩む生徒に今後どのように学習していくかを尋ねたとき、「部活の先輩から勧められたスタディサプリの古典の動画があるので、それを見て勉強します」という明快な答えが返ってきて驚いたことがあります。生徒は教員から勧められるより、先輩から勧められるほうが断然興味を持ちます。全学年でスタディサプリを活用する効果はこういったところに表れるのだと感じました。

充実したメッセージ機能により、「対面で先生と話すのが苦手」という生徒からも質問が寄せられるようになったのも大きな進歩です。授業で分からない点があっても直接は聞きづらいという生徒もいる中、これまで話す機会の少なかった生徒とのコミュニケーションが深まりました。

今後、自主的に勉強に取り組む生徒がいっそう増えてくれればと思います。人から言われて学習するのでは気乗りがしないかもしれませんが、自分で選んだことには積極的になれるのは誰でも同じこと。自分で計画を立てて活動するのは、将来社会に出て働いていく上でも重要です。自主性を発揮して自ら決め、自ら学ぶツールとして、スタディサプリを最大限に活用してほしいです。
雪谷高等学校(東京都)
学 科:普通科
生徒数:1学年279名 2学年274名 3学年276名
雪谷高等学校
ページ内容は2018年11月時点の情報です。
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