活用事例

課題研究テーマと進路の不一致を、学部学科研究から課題研究へとつなぐ進路指導で解決

田名部高等学校(青森県)
2018.09.20
(左から)3学年進路担当・理科/井上先生、3学年主任・英語/武川先生
(左から)3学年進路担当・理科/井上先生、3学年主任・英語/武川先生
課題
  • 総合学習での課題研究のテーマ設定が、志望する進路とリンクされていなかった
  • 将来就きたい職業や学びたい学問をより踏まえた形で志望校選択をしてほしかった
 活用ポイント
  • 学部学科研究から課題研究へとつなげていくために、進路指導の軸教材として「スタディサプリ進路」を採用
  • ワークシート等の補助教材を併用することで、「スタディサプリ進路」を効果的に活用

進路とリンクした課題研究テーマを 設定させるにはどうすべきか

本校は青森県むつ市に位置する学校で、多くの生徒が大学進学を希望する進学校です。学校として、隔週で2時間行う「総合的な学習の時間」の軸を課題研究に置いており、2年生から3年生にかけて自分でテーマを設定し、探究学習を実施、発表する、ということを行っています。

課題研究のテーマは生徒によってさまざまで、自分のやりたいことや興味を持ったことをテーマとして選んでいる生徒がほとんどでした。生徒たちにとっては「選んだテーマが自分の進路とリンクしていたらいいかな」という程度の認識しか持ち合わせていなかったと思います。その結果、例えば地域医療について課題研究を行った生徒が、研究テーマとはまったく異なる都市工学系の学部に進学するというようなことが起こっていました。
3学年進路担当・理科/井上先生、3学年主任・英語/武川先生
世の中の問題について理解を深め、自分の進みたい進路分野の研究を深めながら、課題研究のテーマを考えてほしい。具体的には、自分の適性を見てどういう学部学科が自分に合っているかというボトムアップの視点と、将来就きたい職業から学部学科を考えるというトップダウンの視点を持ち、この両方の視点から進路選択を行いつつ、課題研究につなげてほしいと考えていました。

学部学科研究から課題研究へとつなげていく 進路指導を展開

そこで考えたのが、学部学科研究から課題研究につなげていくというアプローチです。現3年生が2年生の時の4月に、「スタディサプリ進路」の『進学事典』を使って複数の学校の資料請求を実施し、進学事典付属の適性診断を受検しました。適性診断の結果に書かれている適性のある分野や、どういう学部学科が自分に向いているのかということを踏まえて、『分野選びBOOK』とワークシートを使って分野研究を行いました。こうしたアプローチを取ったことで、生徒にとっては、自分の適性や向いている学部学科がわかり、そこでの研究内容がわかるのです。それらを視野に入れつつ、課題研究のテーマを決められる流れにしました。

『進学事典』には進学先を選択する上で必要な大学のデータが掲載されています。自分の進路を多角的に考える有益な情報源になるため、進路指導の軸として『進学事典』を利用することにしました。進学事典で学校を見つけた後に、生徒が志望校を絞り込んでいく段階でも、学部学科研究のテキストやワークシートを活用できたので、教員側としてもとても使いやすい教材でした。

3学年進路担当・理科/井上先生、3学年主任・英語/武川先生
先生方が利用されている「スタディサプリ進路」の『進学事典』と各種補助教材

『進学事典』を個人ロッカーに入れて各自が適時活用 理系から文転する生徒も例年に比べて減少へ

『進学事典』は学校の個人ロッカーに入れて、生徒がいつでも見られるような状態にしています。各自が全データを閲覧できる教材を身近に持っていて、それを継続して利用できるというのは大きなメリットがあると感じています。例えば、学びたい学科を見つけたときに、同じ学科名でも大学によって研究内容は異なることに気づく生徒、課題研究や志望理由書を書く時に、自分の『進学事典』を取り出してきて取り組んでいる生徒も見受けられました。

本校では早い段階から「行ける大学」ではなく「行きたい大学」に目標を定めて、「第一志望を貫くように」という指導を行ってきました。また、第一志望から第四志望まで、選択する学部学科に大きくブレがないように、スタディサプリ等の進路教材を使いながら指導してきました。その結果、今年の3年生は理系から文転する生徒が少なく、進路学習の成果が出てきているのではないかと思っています。1年生の文理選択の際にも、リクルートさんの教材を活用させていただき、将来就きたい職業や学びたい学問を踏まえた上で文理選択をするような指導をしてきました。生徒は3年生になりましたが、1年生からの継続的な進路学習や課題研究を通して自分の職業や適性を見極められていると思います。大学に入学することはゴールではありません。自分がどんな形で社会に貢献していけるかということを考えた上で、自分の進路を実現してほしいと思います。
田名部高等学校(青森県)
学 科:全日制普通科/英語科/定時制
生徒数:1学年200名 2学年199名 3学年188名
田名部高等学校
ページ内容は2018年9月時点の情報です。
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