活用事例

学習習慣作りと基礎学力の向上に向け、小学講座・中学講座も活用。基礎学力を育成

桜井高等学校(奈良県)
2018.09.06
進路指導部・物理/賀来哲三先生
進路指導部・物理/賀来哲三先生
課題
  • 家庭学習の時間が少ない生徒に「自分で学ぶ習慣」を身につけさせたい
  • 個々のレベルに合わせた指導で基礎学力を向上させたい
 活用ポイント
  • 利用を生徒に任せるのではなく、生徒一人ひとりに合ったおすすめ講座、講座のポイントなどを具体的にアドバイス
  • 学校の授業との連動性を重視し、スタディサプリ推奨講座の授業対応表を作成
  • スタディサプリ小学講座・中学講座も活用。テキストを学校で印刷・配布し、基礎学力不足の解消につなげる

格安で良質な教材を提供することが 公立高校の使命

実は本校に赴任する前の学校でも、他社のオンライン講座を導入していました。それはそれで非常に効果もありましたが、いかんせん料金が高い。もちろん予備校と比べればずっと安いし使い勝手もよいのですが、公立高校には経済的に厳しい家庭の生徒もいるため、どうしても全生徒に導入するというわけにはいきません。

本校でオンライン講座の導入を検討していた時、スタディサプリは他と比べて格安だったにもかかわらず、試しに視聴したら他社のものと遜色なく、「遠隔地や経済的に塾通いが難しい家庭に良質な教育を提供する」というコンセプトにも共感できました。SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)というものがありますが、「当校はSEH(スーパー・エコノミカル・ハイスクール)にしてやるぞ」という気持ちで、いかに安くて質のよいものを多くの生徒に提供できるかを常に考えています。長い教員生活で数多くの生徒達を見てきましたが、費用をできるだけかけずに生徒の進路実現をサポートすることが、公立高校の使命。経済的に恵まれない生徒にも、平等にチャンスを与えてあげたいという切実な思いがありました。
進路指導部・物理/賀来哲三先生

全校導入にあたって考えた、 生徒・家庭・教員へのさまざまな配慮

スタディサプリ導入当初は、希望者のみ約60人からのスタートでした。そこから少しずつ増えて、1年目は90人、2年目には260人になりました。進路相談には年間100人くらいの生徒が来ます。自分一人で講義動画やテキストを読んで勉強できたらよいのですが、中にはそれが難しい生徒や、食わず嫌いの生徒もいます。具体的な勉強のやり方として「スタディサプリのこういうところを見てみたら?」などと講義動画のポイントをアドバイスするうちに、利用する生徒が増えていきました。

それまでに260人の活用実績があり、これだけ増えたら学校全体で契約したほうが経済的。スタディサプリを使った宿題も出せるようになるので、全校導入はできないものかと考えました。幸い、学校長をはじめ、教科の先生方にも協力してもらえることになりましたので、全校導入に踏み切りました。学校の授業はあくまでライブであり、生徒の反応を見ながら進めることができます。スタディサプリはその補完的な副教材という位置づけです。スタディサプリを使うことによって授業がしやすくなったり、生徒の学力が上がってきて、より高いレベルの授業ができるようになれば良いと思っています。事実、「基礎的な講座を視聴したおかげで学校の授業がわかるようになった」という生徒も出ています。

全校導入にあたっては、スマホを持っていない生徒や、家庭にWi-Fi環境がないことも考えて、事前に通信環境のアンケートを取ることから始めました。スマホを持っていない生徒が学年で1~2名、Wi-Fiは9割以上が導入していましたが、全員が平等でスタディサプリを使えるようにするために、学校でタブレット端末を買うことになりました。現在は40台ほどに増え、校内での貸出利用は自由です。放課後は自習室に20人前後の生徒が残ってスタディサプリをやっていたり、朝早く来て取り組んでいたりする生徒も10数人います。夏休み中はエアコンも効いており、10時には端末40台がなくなるほど、スタディサプリの活用が生徒の間に浸透していることを実感しています。
貸出表とテキストの印刷申込用紙
校内でのタブレット端末貸出は自由。写真は貸出表とテキストの印刷申込用紙。放課後続々と生徒が申込にやってきます。
スタディサプリを視聴する生徒
キャリアデザインルームで、貸し出し用のタブレット端末を使ってスタディサプリを視聴する生徒。 手作りのパーテーションや机などは、生徒が自習しやすいように準備したもの。

生徒のやる気はいつ起きるかわからない。 やる気になった時に適切な教材をその場で提供する

スタディサプリのよいところは、小学校や中学校の学習範囲から学び直しできること。英語にしても数学にしても、わからないところはわかるところまで戻らないとなかなか伸びません。高校講座だけを視聴するのではなく、英語が苦手な子は中学生の英語から、数学でも文字を含む計算が苦手な生徒は、中学まで戻って学び直しすることで、基礎学力の定着につなげたいと思って進めています。苦手な教科の成績が上がってくると自信が持てますしね。

また、繰り返し視聴できるというのもいいですね。繰り返すことによって、音として残る。私は勝手に「残音効果」と言っています(笑)。何度も聞いていたある生徒は、試験の時にその講師の声で答えが出てきたそうです。

大学受験を狙う生徒は高いレベルの授業を視聴できるし、基礎学力が不足している生徒は下位の学年まで戻って学習できる。生徒のやる気はいつ起きるかわかりません。昔から「啐啄(そったく)の機」という言葉があるように、教育においても生徒がやる気になった時に、教員が適切な教材をその場で提供できることが生徒の学力向上につながります。スタディサプリではそれができるというのが大きいと思います。成果がすぐにデータで表れるものではないですが、スタディサプリを通じて、個々の生徒の自主的な勉強に役立てることが、最終的な家庭学習の時間増加、基礎学力の向上につながると思います。

スタディサプリ自身が毎年進化していますので、先生がよりよく使えるように校内の研修を進めていくこと、全員に視聴して良かったと思ってもらえるようになることが、目下の課題です。
桜井高等学校(奈良県)
学 科:一般コース/書芸コース/英語コース
生徒数:1学年315名 2学年315名 3学年315名
ページ内容は2018年9月時点の情報です。
この事例で取り上げられたサービス
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