活用事例

通信環境による格差をなくすため、必参加の夏期講習で導入し、幅広い学習ニーズに対応

東久留米総合高等学校(東京都)
2017.10.20
国語科/木村先生
国語科/木村先生
課題
  • 春からスタディサプリを導入。生徒個人の端末を使うため、通信環境により視聴できない生徒への対応が課題
  • 本年度より夏期講習への参加を義務付け。部活動に所属する生徒でも参加できる仕組みづくりが課題
活用ポイント
  • 夏期講習の科目としてスタディサプリ専用「弱点克服スタディサプリ講習」の立ち上げ    

生徒の端末や通信環境によって 講義動画を視聴できないという現実

本校は総合高等学校として単位制を採用しています。そのため、生徒は自分の進路に合わせて科目を履修し時間割を作るのですが、とくに3年次生は空き時間ができていました。学校の自習室を開放しているものの、座席数も限られており、生徒の一部は予備校などに通って講義を受講していました。また、部活動に全員が加入しており、それぞれの生徒が部活動のない日や部活動後の時間を上手く使って授業の宿題やテスト勉強をしていました。このような現状から、本校の生徒は、空き時間にスタディサプリの講義動画を視聴でき、家庭学習の拡大につなげられるのではないかと考え、スタディサプリの導入を検討しました。

ただ、学校としてスタディサプリを導入するのは簡単ではありませんでした。最も苦労したのは生徒個人の端末や通信環境への対応です。生徒によっては、通信速度制限で講義動画を視聴することが難しく、だからと言って生徒全員にタブレット端末を用意するのも難しい。スタディサプリを導入したとしても、生徒の環境によって利用できないという現状があったのです。個々人の環境の違いがあるからこそ、自宅で視聴させるよりも、学校で全員が公平に受講できる環境を提供する必要がありました。そこで目をつけたのが、夏期講習でスタディサプリを活用することです。

生徒のスケジュールに合わせて受講できる スタディサプリ専用「夏期講習クラス」の立ち上げ

本校では、今年度、1年次の「夏期講習」への参加を必須としました。様々な科目の講座を講義形式で展開していますが、少なくとも1講座以上を受講しなければなりません。長期休みになるとつい学習を後回しにしてしまって、生徒の学習習慣が乱れがちです。これまでの夏期講習は希望制でしたが、学習習慣を定着させるために必須参加にしました。夏期講習への参加を必須としても、実際に参加できなくては意味がありません。特に、本校は運動部に所属している生徒も多く、合宿や練習試合で受講できるスケジュールが限られています。全員が受講しやすい仕組みを作ることが課題でした。
教室
この課題を解決するために取り組んだのは、夏期講習科目の開講日時に合わせるのではなく、生徒のスケジュールに合わせて夏期講習を受講できる新しい仕組みをつくったことです。それが「弱点克服スタディサプリ講習」というスタディサプリの講義動画を視聴するための、専用の夏期講習クラスです。午前中は部活だけど午後は空いているというのであれば、部活が終わった後にパソコンルームでスタディサプリの講義動画を視聴。生徒には、教員が学校にいる日を事前に伝えているため、その中から好きな受講日を選んで参加することができます。また、パソコンルームには出席簿が置いてあり、生徒は入室時間と退室時間、受講科目を記入するだけなので、先生にとっても管理しやすいというメリットがありました。初めて参加必須としたことで、抵抗なく受講できるか不安もありましたが、51人の希望者が集まり、49人が参加できたのは大きな成果です。

スケジュール

スタディサプリを通じて 教員と生徒の間に生まれたコミュニケーションの変化

スタディサプリを導入して数ヶ月が経ち、はじめは教員も生徒も手探りの状態でしたが、私たち教員の指導にも変化があったように思います。定期テストの前には、テスト範囲に合った講義動画を生徒に教えたり、夏休み前には、1学期の復習に最適な講義動画を「推奨講座」として全生徒に宿題配信したりと、スタディサプリを通じて、こちらが生徒に提供できるものが広がりました。もちろん、「for Teachers」を用いれば、生徒一人ひとりの視聴時間も把握できるため、タイミングよく個別に声をかけることで、生徒の自発的な学びのきっかけづくりにも活用することができそうです。

本校は総合学科であるため、大学進学を検討している生徒から、中学校での学び直しをしたい生徒まで、幅広い学習ニーズを持った生徒が在籍しています。中には、塾に通いたくても経済的な事情で通えない生徒もいます。これまでは自分自身で勉強するしかなかった生徒も、学校でスタディサプリを導入することで「塾の代わり」としても利用できると思います。
教員
東久留米総合高等学校(東京都)
学 科:総合学科
生徒数:1学年234名 2学年235名 3学年228名
東久留米総合高等学校(東京都)外観
ページ内容は2017年10月時点の情報です。
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