本校は1886年に女子校として創立し、キリスト教主義に基づく人格教育を行ってきました。2000年に男女共学となり、2013年には硬式野球部が夏の甲子園に出場するなど、部活動も盛んに行われている学校です。
本校には特進コースと一般コースの2コースがありますが、特に一般コースにおいて、学力の二極化が大きな課題でした。上位層は国公立大学のAO・推薦入試を狙えるのですが、下位層には小中学校の学習内容の抜け漏れが多い生徒もいます。授業を上位層に合わせると、下位層の生徒は置いていかれてしまい、逆に下位層に合わせると、上位層の生徒はテストで良い点は取っても、成績を伸ばせないという非常に難しい課題がありました。
さらに、「高大接続改革」への対応も大きな課題でした。本校の大学進学者のうち、AO・推薦入試を利用する生徒は約7割です。今後AO・推薦入試に変わる「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」では「学力の3要素」に基づく評価がされるため、基礎学力も評価の対象になると考えています。また、「高校生のための学びの基礎診断」がはじまり、今後、進学・就職の際に診断結果が活用される可能性もあります。そうなった時、基礎学力が身についていない生徒たちは、進路を決定できないということになりかねません。このままではいけないと、危機感を感じていました。
打開策を検討していた中で、生徒たちを「自分でもっと学びたい」「もっとわかりたい」という気持ちにさせるには、スタディサプリでサポートするのが一番よいのではないかと思いました。スタディサプリの動画を見れば、基礎学力が不足している生徒は小中学校の内容まで戻って学び直しができ、授業に物足りなさを感じている生徒は、授業より発展的なレベルまで自学自習できる。さらに、基礎学力を測るための到達度テストが年2回ついているため、自分が間違ったところについて動画で復習ができる。それぞれの生徒がそれぞれの目的に応じて学べるサービスだと感じ、2017年度から導入しました。