活用事例

高大接続改革に向けた基礎学力向上が急務。課題・授業の連動と復習で、基礎を固める

弘前学院聖愛高等学校(青森県)
2018.09.06
進路指導部長・国語/堰野端史仁先生(左)、1学年担任・数学/大野雅通先生
進路指導部長・国語/堰野端史仁先生(左)、1学年担任・数学/大野雅通先生
課題
  • 学力が二極化している一般コースの生徒への対応
  • AO・推薦入試を利用する生徒が約7割。「高大接続改革」に向けて基礎学力アップが必要
 活用ポイント
  • 数学はスタディサプリの講義動画を用い予習として宿題配信。確認テストの結果を踏まえて授業を行う
  • 英語ではチェックテストを使い、中学講座を活用した復習で基礎固めを行う

迫る入試改革。 基礎学力の定着がカギ

本校は1886年に女子校として創立し、キリスト教主義に基づく人格教育を行ってきました。2000年に男女共学となり、2013年には硬式野球部が夏の甲子園に出場するなど、部活動も盛んに行われている学校です。

本校には特進コースと一般コースの2コースがありますが、特に一般コースにおいて、学力の二極化が大きな課題でした。上位層は国公立大学のAO・推薦入試を狙えるのですが、下位層には小中学校の学習内容の抜け漏れが多い生徒もいます。授業を上位層に合わせると、下位層の生徒は置いていかれてしまい、逆に下位層に合わせると、上位層の生徒はテストで良い点は取っても、成績を伸ばせないという非常に難しい課題がありました。

さらに、「高大接続改革」への対応も大きな課題でした。本校の大学進学者のうち、AO・推薦入試を利用する生徒は約7割です。今後AO・推薦入試に変わる「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」では「学力の3要素」に基づく評価がされるため、基礎学力も評価の対象になると考えています。また、「高校生のための学びの基礎診断」がはじまり、今後、進学・就職の際に診断結果が活用される可能性もあります。そうなった時、基礎学力が身についていない生徒たちは、進路を決定できないということになりかねません。このままではいけないと、危機感を感じていました。

打開策を検討していた中で、生徒たちを「自分でもっと学びたい」「もっとわかりたい」という気持ちにさせるには、スタディサプリでサポートするのが一番よいのではないかと思いました。スタディサプリの動画を見れば、基礎学力が不足している生徒は小中学校の内容まで戻って学び直しができ、授業に物足りなさを感じている生徒は、授業より発展的なレベルまで自学自習できる。さらに、基礎学力を測るための到達度テストが年2回ついているため、自分が間違ったところについて動画で復習ができる。それぞれの生徒がそれぞれの目的に応じて学べるサービスだと感じ、2017年度から導入しました。

「やったことがある」という気づきが 定着につながる

1年生の数学では、授業の予習として、授業で扱う内容の動画を事前に視聴するように宿題配信をしています。最初は生徒も慣れなかったのですが、2ヶ月ほど経つと、ほとんどの生徒が事前に見てくるようになりました。動画には確認テストがついていますが、確認テストの結果がfor Teachersで分かるようになっているので、その結果を事前に確認して授業をすることも可能です。例えば「こういうところに気を付けよう」「ここ間違えている人もいるよ」のような声かけをしながら、授業を進められるようになりました。生徒も一度動画を視聴してから授業に取り組むため、理解度が高まっているという実感があります。生徒に意欲をもたせるためには、やはり丁寧に指導していくことが大切だと思います。

今後、授業が2次関数、三角比と進んでいくと、生徒は習った内容を忘れていってしまいます。「やったことがある」と生徒に気づかせることが定着度を増していくカギだと思うので、今後は予習だけでなく、スタディサプリを復習の場面でも活用していければと思っています。

英語については、朝学習の時間を利用して、スタディサプリのチェックテストを印刷し、中学校分野の復習を行っています。また、夏休みの課題として、到達度テストで間違えた問題の復習ができるように、個別に「連動課題」を出題し、英数国の復習に取り組ませました。他にもfor Teachersのお知らせ機能を使って、課題に関する注意点や、日々の連絡をクラス全体に流しています。

自学自習の環境を整え 進路の実現を後押ししていく

スタディサプリの活用は2年目になりますが、今年から1室にWi-Fi環境を整え、学校でも自学自習ができる体制を考えました。「よのなか科」は総合学習にも使えるような内容だと思いますし、ポートフォリオ機能を使ってどのように日々の学習・生活を振り返っていくかについても考えていきたいと思います。

昨年度の一般コースの3年生の中には、スタディサプリで英語を勉強して、難関の私立大学に一般入試で合格した生徒もおりました。また、数学の先生になりたいという野球部の生徒が、放課後学校に残ってスタディサプリの数学講座で勉強を続け、見事AO入試で国立大学に合格しました。今後も、彼らのように自分で学んで、自分自身の進路を実現できる生徒を1人でも多く輩出していきたいと思っています。
弘前学院聖愛高等学校(青森県)
学 科:普通科(特進コース/一般コース)
生徒数:1学年194人、2学年227人、3学年237人
弘前学院聖愛高等学校(青森県)外観
ページ内容は2018年9月時点の情報です。
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