活用事例

個別最適な学びにより、基礎学力の定着をサポート。
学習に対する苦手意識の解消へ

沖縄県立浦添工業高等学校(沖縄県)
2026.3.11
沖縄県立浦添工業高等学校(沖縄県)
全学年:情報技術科2クラス 建築科1クラス インテリア科1クラス デザイン科2クラス 調理科1クラス

課題
  •  義務教育範囲の学び直しを実施している「朝学」において、生徒間の学力差が大きいことから一斉形式での対応が難しく、「個別最適な学び」を必要としていた。
  •  専門高校であることから普通教科の授業時間が限られており、新しいことを学ぶ上で基盤となる「義務教育範囲の学習内容」を補完する時間が不十分だった。
活用ポイント
  • 到達度テスト・朝学・スタサプのオンライン教材(週課題配信)を連動させた学習サイクルを確立。これにより、幅広い生徒層のニーズに応じた学び直しと個別最適学習が可能になった。
  •  週課題の提出率の高い生徒の表彰や啓発動画を通じて、取り組みの意義に注目させることを重視した。また、基礎学力の向上と学習習慣の確立を後押しする仕組みとして、週課題の提出状況を成績評価に組み込んだ。

     

 活用効果
  • 「勉強が楽しくなった」「達成感がある」といった生徒の意識変化が見られ、学習習慣が定着しつつある。
  •  勉強に対する苦手意識が緩和され、共通テストや資格試験に挑戦する生徒が増加している。

一斉指導での対応が難しい学力差と、
基礎学力の不足という課題

沖縄県浦添市に位置する本校は、情報技術科・建築科・インテリア科・デザイン科・調理科の5つの学科を擁する工業高校です。就職を軸としながらも、大学や専門学校への進学など、多様な進路を選択する生徒が在籍しています。
[5つの学科]上段左側から情報技術科・建築科・インテリア科、下段左側からデザイン科・調理科
本校が以前から重視してきたのが基礎学力の定着です。到達度テストの結果からは、義務教育段階の内容の学び直しが必要な生徒が多いことが明らかになっていました。このままでは高校内容の理解が進まず、進学や就職といった進路選択にも影響を及ぼしかねません。専門高校という特性上、普通教科に割ける時間が限られていることもあり、学校として強い危機感がありました。
生徒の学力層は幅広く、基礎からの学び直しを必要とする生徒への対応に加え、発展的な学習を望む生徒への対応も求められていました。朝10分間の学習である「朝学」では、これまで全生徒が同じ教材、同じ内容に取り組むことで底上げを図ってきました。しかし、学力上位層からは「物足りない」「分かりきっている」といった声が挙がるなど、生徒の学力と学習内容とのミスマッチが課題となっていたのです。一斉指導ではどの層に照準を合わせるべきか、私たち教員も悩みを抱えていました。
このような状況を受け、校内で「学習内容の改善を図れないか」という問題提起がなされるように。生徒一人ひとりの理解度や課題に応じた「個別最適な学び」へと転換を進めるため、スタディサプリ高校講座の導入を決定しました。2万本以上の講義動画が用意され、幅広いレベルに対応でき、費用対効果においても納得感があったことが、導入の決め手となりました。

学び直しと個別最適化を実現する学習サイクルを確立

本校では、スタディサプリを単独のICT教材としてではなく、基礎学力を育てる学習サイクルの一部に位置づけています。導入時より、一人ひとりの学力を測定するための到達度テストに加えて、連動課題配信、紙教材である「Basement」を朝学で活用することで、個別最適型の学習環境を整備していきました。
現在はそれに加え、週課題配信や学期毎に行う朝学確認テストを組み込んで運用。個別の学力の見える化と補強、振り返りまでを一連の流れとして定着させています。


到達度テスト×朝学で一人ひとりの苦手分野を補う



一斉形式の「朝学」における生徒と学習内容のミスマッチという課題を解消し、個別最適の学習形態へ移行するため、スタディサプリを導入しました。
まず、4月に実施するスタディサプリの「到達度テスト」で、義務教育範囲における苦手分野や既習内容の抜けをデータとして可視化し、一人ひとりの学力の現在地を明らかにします。テスト結果として出力される個人レポートは、紙のワークブック「Basement」に貼り付け、自分が優先的に取り組むべき単元をすぐに確認できるようにしています。朝学では、その診断結果に基づき、生徒一人ひとりが「自分のできなかった問題」にフォーカスして紙の上で解き直します。画一的な内容ではなく、自分に必要な学びに集中できる仕組みへと転換しました。
なお、「Basement」を活用することは、ICT端末忘れによって学習できないという機会損失を未然に防ぐことにつながっています。


週課題配信と朝学確認テストで体系的な学びを定着させる


基礎学力の定着に向けて、国語・数学・英語の3教科では、中学校範囲の基礎的な内容を扱った「週課題配信」をスタディサプリにて行っています。場当たり的に課題を出すのではなく、進路指導部主導のもと、事前に年間配信計画表を設計し、高校3年間を通して義務教育範囲の内容をじっくりと総復習できるよう、プログラムを組みました。



年間計画のもと体系的に週課題を配信


総復習をただ漫然と行うのではなく、定期的に定着度を測ることで生徒の意欲を引き出すことも意識しています。その一つの機会として年に2回の到達度テストがありますが、さらに短期的なスパンで学習の振り返りを行うため、学期毎に「朝学確認テスト」を全クラス一斉に実施。確認テスト後にはアンケートも行い、朝学や週課題配信への取り組みの振り返りの機会としています。
アンケートでは、努力を重ねた生徒は「できるようになった」「勉強が楽しくなった」と成功体験を言語化し、自信や継続力へとつなげています。一方で、思うように取り組めなかった生徒も、原因を振り返り、「次は頑張りたい」と次の目標を定める機会となっています。
こうした週課題配信から朝学確認テスト、アンケートまでをスタディサプリ上で完結させることで、準備や集計にかかる作業工程数を抑えながら、継続的な運用を実現しています。



目的の見える化と声かけによるモチベーション支援


生徒のモチベーション維持も重要なテーマです。単に課題を配信するのではなく、「なぜ今、基礎学力を身につける必要があるのか」「それが将来の進路や活躍にどうつながるのか」といった目的を、折に触れて丁寧に伝えています。リクルートと連携して作成した啓発動画を年度初めなどに視聴させるほか、時間の経過とともに目的意識が薄れないよう、アンケート結果の校内掲示や本校独自の進路だより「スタディサプリのススメ」を通して取り組み状況や成果を発信しています。
週課題提出率100%を達成した生徒を称える集会も開催しています。そこで「なぜ継続できたのか」「取り組んでどんな変化があったのか」を本人の言葉で語ってもらい、努力の過程と成果を共有することで、「やれば成果が出る」という実感を学校全体で育んでいます。
現在、日々の課題提出状況は、「for TEACHERS」の管理画面からクラス単位で出力し、ホームルーム担任や国数英の教科担当と共有。進路指導部の係だけでなく、担任や教科担当による日常的な声かけを通じて、生徒一人ひとりの継続的な取り組みを支えています。




学習習慣の定着により広がった自信と、挑戦する姿勢


到達度テストの分析会では、「週課題にきちんと取り組んでいた生徒ほど、テスト結果が伸びている」というデータが示されました。これを受け、「成績評価に反映してもよいのではないか」という意見が広がり、スタディサプリの課題提出状況を国語・数学・英語の評価に組み込むことを決定しました。成績評価への組み込みは、学習意欲を後押しするきっかけとなると同時に、真面目に努力してきた生徒が正当に評価される仕組みとなっています。進路指導部の取り組みに共感し、協力する教職員が増えてきたことも大きな成果です。
取り組みを続ける中で、生徒の学習に対する姿勢にも少しずつ変化が見られてきました。朝学確認テスト後のアンケートでは、「英作文の問題を解くのが楽しくて、英語が好きになった」「真剣に取り組んだらこんな良い結果が出るんだと達成感が湧いた」といった声が寄せられるようになり、非常に嬉しく感じています。また、成績が伸び悩む生徒であっても、スタディサプリの週課題だけは完璧にこなすことで誇らしげな表情を見せるなど、学習に前向きに取り組む生徒の姿が見られるようになりました 。
「基礎学力は大切」という意識が根付いてきたことで、共通テストの受験者数は近隣の普通科高校にも肩を並べる水準に達しています。また、資格試験にチャレンジする生徒が増加したことも、勉強への苦手意識が和らいだ結果と受け止めています。

今後に向けて、スタディサプリの活用領域はさらに拡大できると考えています。授業での予習・復習はもちろん、進路活動(就職・進学試験対策、小論文・面接対策)、資格試験対策などへの展開も視野に入れています。また、取り組みの質を高める工夫も検討しています。到達度テストの分析結果を生徒に分かりやすくフィードバックしたり、朝学や週課題の取組状況を生徒同士で確認し合ったりする機会を設けることも考えられます。
生徒一人ひとりの小さな変化や成功体験を丁寧に捉え、校内で共有し続けることが、これからますます重要になります。本校は、今後も、個々の生徒の学習に対する意欲・自己肯定感を高める仕組みづくりに工夫を凝らしながら、生徒の自主的な学びへとつなげていきます。


沖縄県立浦添工業高等学校(沖縄県)
生徒数:1学年236名 2学年266名 3学年223名
写真左から 教頭/仲間先生、国語/玉那覇先生、物理/比嘉先生
ページ内容は2026年3月時点の情報です。
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