週課題配信と朝学確認テストで体系的な学びを定着させる
基礎学力の定着に向けて、国語・数学・英語の3教科では、中学校範囲の基礎的な内容を扱った「週課題配信」をスタディサプリにて行っています。場当たり的に課題を出すのではなく、進路指導部主導のもと、事前に年間配信計画表を設計し、高校3年間を通して義務教育範囲の内容をじっくりと総復習できるよう、プログラムを組みました。
年間計画のもと体系的に週課題を配信
総復習をただ漫然と行うのではなく、定期的に定着度を測ることで生徒の意欲を引き出すことも意識しています。その一つの機会として年に2回の到達度テストがありますが、さらに短期的なスパンで学習の振り返りを行うため、学期毎に「朝学確認テスト」を全クラス一斉に実施。確認テスト後にはアンケートも行い、朝学や週課題配信への取り組みの振り返りの機会としています。
アンケートでは、努力を重ねた生徒は「できるようになった」「勉強が楽しくなった」と成功体験を言語化し、自信や継続力へとつなげています。一方で、思うように取り組めなかった生徒も、原因を振り返り、「次は頑張りたい」と次の目標を定める機会となっています。
こうした週課題配信から朝学確認テスト、アンケートまでをスタディサプリ上で完結させることで、準備や集計にかかる作業工程数を抑えながら、継続的な運用を実現しています。
目的の見える化と声かけによるモチベーション支援
生徒のモチベーション維持も重要なテーマです。単に課題を配信するのではなく、「なぜ今、基礎学力を身につける必要があるのか」「それが将来の進路や活躍にどうつながるのか」といった目的を、折に触れて丁寧に伝えています。リクルートと連携して作成した啓発動画を年度初めなどに視聴させるほか、時間の経過とともに目的意識が薄れないよう、アンケート結果の校内掲示や本校独自の進路だより「スタディサプリのススメ」を通して取り組み状況や成果を発信しています。
週課題提出率100%を達成した生徒を称える集会も開催しています。そこで「なぜ継続できたのか」「取り組んでどんな変化があったのか」を本人の言葉で語ってもらい、努力の過程と成果を共有することで、「やれば成果が出る」という実感を学校全体で育んでいます。
現在、日々の課題提出状況は、「for TEACHERS」の管理画面からクラス単位で出力し、ホームルーム担任や国数英の教科担当と共有。進路指導部の係だけでなく、担任や教科担当による日常的な声かけを通じて、生徒一人ひとりの継続的な取り組みを支えています。
学習習慣の定着により広がった自信と、挑戦する姿勢
到達度テストの分析会では、「週課題にきちんと取り組んでいた生徒ほど、テスト結果が伸びている」というデータが示されました。これを受け、「成績評価に反映してもよいのではないか」という意見が広がり、スタディサプリの課題提出状況を国語・数学・英語の評価に組み込むことを決定しました。成績評価への組み込みは、学習意欲を後押しするきっかけとなると同時に、真面目に努力してきた生徒が正当に評価される仕組みとなっています。進路指導部の取り組みに共感し、協力する教職員が増えてきたことも大きな成果です。
取り組みを続ける中で、生徒の学習に対する姿勢にも少しずつ変化が見られてきました。朝学確認テスト後のアンケートでは、「英作文の問題を解くのが楽しくて、英語が好きになった」「真剣に取り組んだらこんな良い結果が出るんだと達成感が湧いた」といった声が寄せられるようになり、非常に嬉しく感じています。また、成績が伸び悩む生徒であっても、スタディサプリの週課題だけは完璧にこなすことで誇らしげな表情を見せるなど、学習に前向きに取り組む生徒の姿が見られるようになりました 。
「基礎学力は大切」という意識が根付いてきたことで、共通テストの受験者数は近隣の普通科高校にも肩を並べる水準に達しています。また、資格試験にチャレンジする生徒が増加したことも、勉強への苦手意識が和らいだ結果と受け止めています。
今後に向けて、スタディサプリの活用領域はさらに拡大できると考えています。授業での予習・復習はもちろん、進路活動(就職・進学試験対策、小論文・面接対策)、資格試験対策などへの展開も視野に入れています。また、取り組みの質を高める工夫も検討しています。到達度テストの分析結果を生徒に分かりやすくフィードバックしたり、朝学や週課題の取組状況を生徒同士で確認し合ったりする機会を設けることも考えられます。
生徒一人ひとりの小さな変化や成功体験を丁寧に捉え、校内で共有し続けることが、これからますます重要になります。本校は、今後も、個々の生徒の学習に対する意欲・自己肯定感を高める仕組みづくりに工夫を凝らしながら、生徒の自主的な学びへとつなげていきます。