活用事例

教員自身が新しい学びの形を積極的に取り入れることで、生徒の学習姿勢が変化

うるま市立伊波中学校(沖縄県)
2025.4.23
左から、仲宗根広人先生、松堂紋子先生、ブレイディ和先生、左次田暁世先生、冬田海揮先生
 
課題
  • 2021年に市内の全中学校でスタディサプリを導入。
  • スタディサプリの国語は市が採択している教科書に対応しておらず、当初は教員間でも使いづらいのではという声が上がっていた
  • 「教科書に対応していないから活用しない」という固定観念にとらわれず、教員自身がチャレンジ精神を持って活用していくことで、生徒の学びがより深まるのではと可能性を感じた。
 活用ポイント
  • 古文や漢文の基礎学力定着に不安があったことから、長期休暇中に宿題を配信。
  • 「教科書に対応していない国語でも基礎を定着させるのに役立つ」と呼びかけを実施。
 活用効果
  • 生徒が自分のペースで講義動画を視聴し学習。冬休み中の1月は学内で国語の視聴時間が100時間超に。

  • スタディサプリで基礎を学習できたため、生徒たちの授業を受ける姿勢や表情が変化。

  • 教員としても、宿題の準備などの業務削減につながった。また、生徒の学びがより深まり、教員も空いた時間を授業準備や生徒の個別フォロー等に充てることで、さらに生徒へ還元できるという確証を得ることができた。

教科書に対応していない国語も、固定観念にとらわれずに活用

本校は、沖縄県うるま市の高台に位置する今年度で創立40周年の市立中学校です。うるま市では、学校内や家庭での学習環境をより充実させるため、2021年から市全体の中学校にスタディサプリを導入しました。本校の生徒たちはタブレット端末を使った学習に慣れており、マナーを守って上手に活用できていると思います。また、学習塾に通っている生徒も多く、学習に対する意識も高いことが特徴です。

そのような環境もあり、本校はスタディサプリの活用率がうるま市内で最も高いそうです。また、スタディサプリの国語は、うるま市が採択している国語の教科書に対応していないのですが、それでも本校では活用が進んでおります。

当初は本校の国語教員の間でも、教科書に対応していないことで「スタディサプリはなかなか活用しづらい」という声が上がっていました。私個人としては、固定観念にとらわれず、教員自ら活用してみる姿勢が重要なのであると考えています。教員自身がチャレンジ精神を持ち、新しいツールを活用していくことで、より生徒の学びを深められるはず  そんな信念のもとに、国語でもスタディサプリの活用を始めました。

宿題配信によって理解が定着しはじめ、動画視聴時間が右肩上がりに

活用を始めた頃、古文や漢文の授業を行う中で、生徒たちの基礎学力の定着度に課題があることに気づきました。特に古文・漢文は、基礎がしっかり身についていないと学びが進まない反面、学習すれば効果が点数に表れやすく、受験の得点源にもなります。そのため、長期休暇中、スタディサプリを使って古文・漢文を中心に宿題配信することにしました。

すると、次第に生徒たちの学習姿勢に変化があらわれたのです。それまでは古典の理解に課題を感じる生徒たちが多かったのですが、「わかる」という実感を感じ始めたからか、授業を受ける姿勢や表情が明らかに変わってきました。また、教員から「国語は教科書には対応していないけど、スタディサプリは基礎を定着させるのに役立つよ」と日常的に伝えることで、生徒たちは特別な声かけをしなくてもきちんと宿題に取り組むようになりました。

講義動画についても、生徒たちは自分のペースで視聴し、理解できている部分は倍速にするなど、視聴スピードにも工夫を凝らしながら学びを深めています。もともと学習意識の高い地域の生徒ということもあり、冬休み期間の1月は、学内での国語の動画視聴時間が100時間を超える結果となりました。

信念を持って使い続ければ、生徒の学びが深まることを再認識

スタディサプリの活用によって、生徒の学習姿勢が変化しただけでなく、教員にもメリットがありました。まず、従来通りの一斉授業ではどうしても、生徒一人ひとりの学習ペースや進度に沿ったフォローをするのには限界があります。それをスタディサプリのようなICT教材の活用によって補えるようになりました。長期休暇中だけでなく、授業で生徒の定着度が足りないと感じた際の宿題配信や、中学3年生の受験対策、塾に通っていない生徒への学習機会の提供などにも役立っています。

また、宿題を準備する時間が短縮されたことで、空いた時間を生徒へのフォローや他の業務に充てられるようになり、教育の質の向上につながっています。新しいツールも、教員自身が信念を持って活用を続ければ生徒の学びは一層深まる。改めて、その確信を胸に抱いています。


うるま市立伊波中学校(沖縄県)
●生徒数:1年生:111人、2年生:112人、3年生:105人
ページ内容は2025年4月時点の情報です。
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