『スタディサプリ』を一定期間活用してみて、児童の学びに対する意欲や姿勢が変化したことを実感しています。
まず、家庭学習の習慣が身に付き、ICT教材が児童にとって身近なものになりました。その結果、復習や学び直しに活用するだけでなく、自ら進んで上級学年の内容に取り組む姿も見られるようになりました。小学校6年生で中学校1年生の英語の内容を終えた児童もいます。一方、これまで学習に関心がなかった児童の中でも、たとえ今の学習範囲でなくても下学年の内容を学び直し、「わかると楽しい」と感じることで、少しずつ学習意欲が高まっていったケースが見られました。
また、教員目線でもメリットがありました。授業で丁寧に説明しても、内容が複雑だったり量が多かったりすると、理解が追いつかない児童はどうしても出てきます。そうした場合の補助として『スタディサプリ』の講義動画は確かに役立っていると感じます。さらに『スタディサプリ』には学習モニタリング機能があるため、初回正答率などから学習の理解度やつまずきを把握でき、「ここを学び直したらどう?」と個別に声をかける際にも役立ちます。児童からも「今週もスタサプありますか?」といった質問が自然と生まれるようになり、会話のきっかけにもなっています。
あらためてお伝えしたいのは、『スタディサプリ』は、個々のレベルに応じた自主学習を進めるにあたって非常に効果的なツールであるということです。授業で理解しきれなかった内容も、自分のペースで何度でも視聴できるため、学習内容の定着につながります。たとえば転入生を受け入れて、授業進度がずれている場合などにも有効です。
そして本来、支援が必要な児童でも、動画を繰り返し見ることで学びが深まり、理解が進む可能性が高まります。家庭で取り組む宿題として活用すれば、一度で理解できなくても何度でも視聴できるため、より確実な定着が期待できます。
こうした利点を踏まえ、ぜひ講義動画を積極的に活用していただければと思います。