平常通り登校できるようになってからは、主に授業内で『スタディサプリ』を利用し、到達度テストも受験しています。単元テストも授業中に実施し、理解度をチェックした上で教員が解説するという流れが多いです。特に重宝しているのは、到達度テストの実施後、そのテスト範囲と連動した課題を配信できる機能です。自分の弱点克服のためにやろう!と呼びかけ、個別最適な学び直しに活用しています。
普段の大まかな活用頻度や内容は、各学年の『スタディサプリ』担当教員が計画・管理していますが、ある程度の柔軟性を持たせており、中学校範囲からやり直すクラスもあれば、英検のレベルに合わせて取り組むクラスもあります。また、小論文対策講座なども個々の進路希望に合わせて選択しています。ちなみに授業外では、自分の状況に合わせて自主的に活用してほしいとの思いから、なるべく宿題としては出さないという方針をとっています。
先生方の活用を定着させる工夫としては、まず『スタディサプリ』担当教員のほうで、高校講座の内容や機能をいま一度確認・把握しました。膨大な量の動画を確認するのは大変でしたが、最初にこれを行うことで各教科の明確なメリットを洗い出し、先生方に伝えることができたと思います。
生徒に対しては、『スタディサプリ』を通して小さな成功体験を積み重ねることが更なる自主活用につながると考え、たとえば1年生では政経などの暗記科目から活用を進めました。努力の結果が出やすい政経で自信がついた生徒は、他の教科でも積極的に使おうとする姿勢が見られました。また、生徒の活用頻度を上げる目的で「スタサプコンテスト」を開催している学年もあります。当初は生徒から「コンテストに参加しようにも、講座が多すぎて何を見ればいいかわからない」という声が上がったため、推奨講座リストを作って取り組みやすくしました。
さらに、保護者の『スタディサプリ』への理解も重要と考え、保護者会では実際のテキストを一部印刷し、どのように生徒が取り組んでいるかを具体的に説明するように工夫しています。保護者向けに丁寧に説明することで、自宅学習時のフォローにも協力いただきやすいと考えています。