活用事例

授業外でも英語に触れる機会を増やし、
多様な進路に対応できる英語力を修得

秋田県立由利高等学校(秋田県)
2025.2.28
英語科  大須賀弥生 先生(写真左)  藤原誠 先生(写真右)
 
課題
  • 生徒の学力差が大きく、個別対応の必要性を感じていた。
  • 授業だけでは英語学習の時間が十分ではなく、特に音声を聴く機会が限られていた。
 活用ポイント
  • ディクテーション機能を使ってリスニング力を高める、英作文の評価・添削を受けて表現力を磨くなど、目的に合わせて『スタディサプリEnglish』を活用しながら、英語学習の総量を増やす。
  •  「Eフェスタ」に継続的に参加し、全国の学校と競うことで学習のモチベーションを向上。
 活用効果
  • 『スタディサプリEnglish』の活用状況と生徒の成績には相関関係が見られ、共通テストのリスニング問題などにその傾向が顕著に表れた。

  • 隙間時間を使って進んでアプリで学習したり、与えられた課題以外にも自主的に取り組む生徒が増えた。

授業時間だけでは不足しがちな、英語の「音」との接点を増やすために

本校は、普通科・理数科・国際科を併設する県立高校です。さまざまな生徒がいる中、その学力差が大きく、進路希望も多岐にわたるため、個別対応が必要となる場面がしばしばあります。また、授業時間だけでは英語に触れる機会が不足しているという課題もありました。特に、英語の「音」を聴く機会は限られており、英単語の学習では1、2回聴く程度、教科書の本文も1回の授業で1度聴けるかどうかという状況です。生徒が英語の音声にもっと身近に触れ、発音を練習する機会を増やす必要があると考えていました。

指導にあたっては、生徒には共通テスト対策だけでなく、多様な進路に対応できるような英語力を身につけてほしいという思いが強くありました。英検IBAでいえば、3年生までに準2級レベルの実力を身につけさせたいというのが本校の目標です。ただ、授業の中だけでは学習総量が十分ではなく、対策しきれないというのが現状でした。

こうした課題に対応するため、本校では2021年度より『スタディサプリEnglish』を導入しています。先行して『スタディサプリ高校講座』を導入しており、英語学習用のICTツールとして紹介を受けたのがきっかけでした。高校講座と同様、生徒一人ひとりの学習状況を教員側で把握でき、課題配信ができる点にメリットを感じました。

生徒それぞれの目的・レベルに合わせて英語学習を充実。
「Eフェスタ」への参加もモチベーション向上に

現在は、2年生、3年生を対象に『スタディサプリEnglish』を活用しています。普通科では就職後も活用できるような幅広い英語力を磨くため「中高生英会話コース」を、大学進学希望者の多い理数科・国際科ではより高度な英語力を育成するため「英語4技能コース」を導入しています。活用シーンは、授業内、自主学習、長期休暇中の課題と多岐にわたります。

3年生では、週間課題としてデイリーレッスンに取り組んだ上で、週に1度、単語テストを朝学習で実施し、定着を図っています。テストはスタディサプリのツールで作成したものを紙に印刷して行っており、採点結果よりも、その時間集中して問題に向き合い、提出したかどうかを評価しています。

授業内では、ライティング課題にも取り組みます。生徒は与えられたトピックについてまず紙に書き出し、それを『スタディサプリEnglish』に入力して評価・添削を受けます。その後、フィードバックをもとに書き直すことで表現力を磨いています。一方、長期休暇中は、中高生英会話コースの生徒には基礎英文法を、英語4技能コースの生徒には英単語・英熟語、速読トレーニングなどの集中的な課題を配信しました。

2年生でも同様に週間課題を与えて、授業外で英語に触れる機会を増やしています。リスニングとリーディングを中心に毎週月曜日に課題を配信し、生徒は1週間かけて自主学習として取り組みます。この配信ペースは長期休暇中も同様に維持し、学習習慣の定着を図っています。

ディクテーション課題は多くの生徒が最も苦労している部分ではありますが、リスニング力を磨くために非常に有効なツールだと考えています。当初、ディクテーションを課題配信した際、マスター率100%に達しないままで終わる生徒が少なからず見られたため、現在は各レッスンで100%達成をクリア条件とし、粘り強く取り組むように促しています。

リクルート主催のイベント「Eフェスタ」へも継続的に参加しています。全国の学校と『スタディサプリEnglish』の活用状況を競い合うもので、生徒の学習意欲を高める良いきっかけとして捉えています。

『スタディサプリEnglish』の活用率が高い生徒ほど、成績向上が見られるという手応え

導入から4年目を迎える今、共通テストの成績と『スタディサプリEnglish』の活用率には相関関係が見られるようになり、手応えを感じています。特にリスニング問題ではその傾向が顕著です。ディクテーションに熱心に取り組んでいたある3年生の例では、2年時の模試で51点だった成績が、共通テストでは79点まで向上しています。

5分程度の隙間時間を利用して自ら学習する生徒が増えたのも良い変化です。授業で少し時間が余ったときなど、以前はぼんやり過ごしていた生徒が、さっとタブレットを開いて『スタディサプリEnglish』に取り組むようになりました。部活動で忙しい生徒も、移動時間などを有効活用して学習する様子が見られています。「アプリだからやりやすい」という感想が生徒から聞かれることもあります。また、ログインできない状況を放置する生徒が減り、「パスワードを忘れた」「携帯を変えた」といった際、自主的に再発行を申し出るようになりました。

Eフェスタでは、2年生、3年生ともに2024年度も上位入賞を果たしました。Eフェスタの進捗は随時生徒に共有していますが、生徒からも「Eフェスタ、どうでしたか?」という質問を受けるなど、結果を気に掛ける様子が見られています。Eフェスタで高成績を収めたいという目標から、与えられた課題以外の学習を自主的に進める生徒も増えています。

英語力の向上はもちろん、今後も生徒が主体的に学習に取り組み、失敗を恐れずにチャレンジする姿勢を育てていきたいと考えています。ただマニュアルに従うのではなく、自ら課題を発見し、その解決に取り組む力が社会に出ていく上では欠かせません。生徒たちが外の世界に積極的に触れ、多様な機会を通じて視野を広げていけるよう、継続的な支援を行っていきます。
秋田県立由利高等学校(秋田県)
●生徒数:1学年176名 2学年159名 3学年173名
ページ内容は2025年2月時点の情報です。
この事例で取り上げられたサービス
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