『スタディサプリ』を活用する上では、まずは短期的に計画して実施していき、スモールステップで活用をブラッシュアップしていけるように実施しました。その中で最も力を入れたのは、「取り組ませて終わり」ではなく、取り組んだ後の定量的分析や評価の部分。強制ではないとしている手前、あまり本意ではないものの、平常点に加算することを生徒に伝えながら、当たり前化していくことを図りました。
こういった関わり方については賛否があると思いますが、学習のフェーズにおいては「強制」してやらせることも大切です。そのベースがなければ、その後の自立学習につながっていかないからです。基礎学力の向上と家庭学習の定着を目的に、まずはやらせてみて、習慣化するということが大切なのだと感じています。
さらに、根拠に基づいてPDCAを回せるようにするために、教員への動機付けも実施。職員会議や学年会議などで、教員全員が同じ方向を向いて指導できるように、定期的に報告や理解の場を作りました。中には取り組みが全くできていないクラスもありますが、ロングホームルームの時間を使うなどして、生徒全員で取り組む時間を設けました。とはいえ、ICT教材ゆえに、読み書きや思考力を高める部分へのアプローチをどうしていくかは今後の課題です。
何より重要視しているのが、本校のスクールポリシーにもある「自立した人間を育てる」こと。今後の日本で活躍できる人材を育てるためにも、教員はコーディネーターとして、生徒に「課題解決力」「思考力」といった知識以外の部分を身につけさせる必要があると考えています。少子化のスピードが著しい中で、私学だからこそ時代の流れを掴みながら、いち早く情報をキャッチしてチャレンジしていくことが大切。そのひとつが『スタディサプリ』であり、『スタディサプリ』が学校に定着し、当たりまえ化して取り組めていることが大きな収穫です。
『スタディサプリ』を使いながらも、それを活かして、いかに探究的な学びやスキルを身につけていくことができるか。そのためにも、リスクを恐れず、いろんなことにチャレンジしていくことを教員一同取り組んで行きたいです。『スタディサプリ』が本校の生徒によりなじんでいくことで、仙台城南高校として個別学習ができるという強みとなり、また新たな強みの柱として根付いていければ嬉しく思います。