本校は、ものづくりの町大森に誕生して、2019年に80周年を迎えました。「社会に貢献できる有為なる人材を育成する」という建学の精神を掲げ、人や社会とのつながりを大切に、たくましく生きる力と他者を思いやる心をそなえた人間を育てて行くことが使命と考えています。
学習面では、普通科と工業科の2つのコースを有する中、いずれも「学力向上」を最大の目標として掲げています。生徒一人ひとりの意欲を引き出すための取り組みを行っていくほか、教員は成長したいと考える生徒に寄り添い、全力でサポートしていきます。また資格試験等にも積極的に挑戦し、達成感を味わいながら大きな自信を手に入れられるよう常に応援していきます。
人間性の向上についても、仲間とともに苦しさを乗り越え、感動を味わえる機会としてクラブ活動やボランティア活動、実行委員会活動への参加を勧奨し、これらの活動を通じてコミュニケーションの大切さを学べる場があります。
そんな中、本校の学習面においては、学力の多様化に対する取り組みが求められていました。特に総進コースは、生徒の数が多いため、入学時の学力にばらつきがありました。例えば中学で3の評定をもらっていた生徒が、4に近い3なのか、2をなんとか免れた3なのかによっては理解度や対策が異なり学力幅があり、教員もいかにしてそのバラつきに対応すれば良いか苦慮していました。全体の学力も低下するなか、担任によって対策に差が生まれていたのも課題でした。ちょうどその頃、校内自習室におけるICTツールを検討する必要が生じていました。一人一台のipadの導入を考えるにあたり、個別最適化が可能な自主学習ツールとして、スタディサプリが良いのではないだろうかという提案が上がりました。
プリント作成や添削などの教員の業務を削減しながら、生徒たちはそれぞれのレベルに合わせた学習を進めることができ、教員間での指導や対応に差が生まれず、全体として取り組めることなどが利点として受け止められました。