活用事例

ICT教材を学習指導と校務運営に活用。
生徒に合った課題配信で学習態度の変容に貢献

私立 甲斐清和高等学校(山梨県)
2022.4.12
スタディサプリ担当/佐野先生、進路部長/篠原先生、
学習サポート委員/菅澤先生・三澤先生・繁宮先生・幡野先生・堀木先生
 
課題
  • 生徒の学力や進路が多様化しており、指導における教員の業務負荷が増加。個別に対応するも、成績上位層や音楽科の生徒に対する指導に限界を感じるように。
  • 入学段階で義務教育範囲に抜け漏れのある生徒が多く、高校の授業が始まる前に学び直しを行う必要があった。
 活用ポイント
  • 生徒指導の徹底と基礎学力の定着を目的に、週一回開催する「学習会」で『スタディサプリ』を活用。「到達度テスト」を受験したのちに、生徒に合った連動課題を配信し、基礎学力定着をサポート。
  • 『スタディサプリ』のアンケート機能を日々の検温調査や進路希望調査、学校行事運営などに活用。コロナ禍の中で学園祭を開催するなど、ICTを活用した新しい校務運営の形を創出した。
 活用効果
  • ICTに対して拒否反応を示す生徒もいなく、「学習会」では机に向かって熱心に取り組むなど、学習に対する態度変容を実感。「到達度テスト」では、成績下位層の得点率が向上し、結果的に下位層が減少した。
  • 教員間にあったICTに対する抵抗感も薄れ、『スタディサプリ』を通じた生徒とのコミュニケーションが浸透。アンケートの活用に関しても、集計作業の効率化や集計時間への短縮化、欠席者への対応などの効率化に成功。

生徒の学力や進路が多様化する中で
義務教育範囲の定着に差が見られる

当校の母体である学校法人伊藤学園は、「豊かな生活能力を持つ道義高き人間を育成する」という建学の精神のもと、明治33年に現在の甲府市に山梨裁縫学校として創立されました。明治、大正、昭和、平成、令和と時代のニーズに合わせて教育内容も変化し、現在は学科を普通科と音楽科の2科に改編。普通科には、国公立大学や私立大学への進学を目指す「進学コース」、大学や短期大学、専門学校への進学や就職などを幅広く支援する「総合コース」、小学校・中学校時代に学校や授業に馴染めなかった生徒を支援する「人間文化コース」があります。

生徒指導では「ここからはじまる、夢への一歩」をスローガンに、一人ひとりに寄り添い、それぞれの個性を尊重した丁寧な指導によって、生徒の挑戦を応援することに注力していますが、生徒の学力や進路が多様化する中で生徒に合った対応をすることの難しさを痛感していました。

というのも、学習意欲の高い生徒は自ら学力向上に励んでいるものの、学習意欲の低い生徒は勉強すること自体が難しく、その指導に時間を割かれ、次第に成績上位層への対応に限界を感じるようになりました。特に音楽科においては、大学進学に必要な科目がカリキュラムにないこともあり、個別に対応する時間がどうしても多くなりがちです。総合コースや人間文化コースにおいても、入学段階で義務教育範囲の定着に差があり、限られた人数で対応することに限界を感じていました。
当校では、これらの課題に対応するために、以前から校内学習施策として「学習会」を実施しています。総合コースは毎週水曜日の放課後30分間、人間文化コースでは毎週月曜日の1時間目(50分間)を学習会の時間に充て、基礎学力と学習習慣を定着させようと試みてきました。ただ、集中して取り組める生徒は多くなく、日頃の疲れからうとうとしていたり、立ち歩いて騒いでしまう生徒もいて、近年は学習会を成り立たせること自体が目的になっていました。

学習会では外部から購入したテキストを使用していました。生徒がテキストの問題を解いてまる付けを行い、担任がチェックするような形です。テキストにはテストも付属しており、そのテストに合格したかどうかは教員側で把握できましたが、合格していても、していなくても学年が上がるに連れてテキストのレベルも上がるため、生徒の実態に合っていないと感じるようになりました。そのようなズレから、答えを写してまるだけ付けておけばいいと考える生徒も多数おり、勉強に対するモチベーションの低い生徒に、いかに基礎学力と学習習慣を定着させるか頭を悩ませていました。
本校では7,8年前に数名で『受験サプリ』を使っていましたが、それが今の『スタディサプリ』に進化したとリクルートのご担当者から伺ったことをきっかけに、学習会での活用を検討しました。

過去に大手予備校の授業を配信したり、インターネットを利用した1対1授業を導入しましたが、思った通りの結果が得られず、『スタディサプリ』導入に関する懸念点があったのも事実です。「スマホを使用して、生徒は静かに問題に取り組むのか」「教員の負担が増えるのではないか」という声もありましたが、学力を問わず生徒に合った内容をスマホで気軽に学べる『スタディサプリ』は、当校の生徒に合っているのではないかという思いから、学習会での『スタディサプリ』を検討し、学校全体での導入が決まりました。

『スタディサプリ』を学習指導と校務運営に活用。
活用する上で「ICT」と「紙」のバランスを意識

『スタディサプリ』を導入したことで、学習会の運営も大きく変わりました。例えば、学習会で取り組む内容。全員が同じテキストに取り組むというものから、各生徒の苦手分野に合った課題に取り組むように。具体的には「到達度テスト」の結果を活用して、毎週連動課題を2配信。生徒は自宅で動画を視聴し、学習会の日に確認テストを解くという流れです。

『スタディサプリ』導入前は外部テストを受験しても、その結果を活用した学習施策まで手が回りませんでした。学習会で使うテキストの問題が、生徒のレベルに合っているのかわからない状況であり、わからない生徒はわからないままという状況でしたが、取り組む内容や教材のレベルをあえて統一しないことで、生徒に合った学び見直しの機会を提供することができています。

学習会を運営する上で注意したのは、「ICT」と「紙」のバランス。デジタルの学習は、「解いたら終わり」になってしまいがちです。基礎学力を定着するには、振り返りをさせることが欠かせません。確認テストを解くだけではなく、間違えた内容をまとめることで復習に役立てたいという思いから、学習会専用ノート「スタディサプリノート」を作成しました。生徒は取り組んだ確認テストの結果をノートにまとめて担任に提出し、担任がチェックして生徒に返却するという流れです。事前にノートの記入フォーマット例を生徒に配布したり、上手にまとめられている生徒のノートをクラスで紹介したりと、「スタディサプリノート」自体の活用方法にもこだわりました。
『スタディサプリ』は学習指導だけでなく、校務運営にも役立てています。アンケート機能を活用して検温調査や進路希望調査を行なったり、メッセージ機能を活用して忘れ物・宿題未提出者への連絡、欠席した生徒への諸連絡、試験範囲のアナウンスしたりと、生徒とのコミュニケーションに貢献しています。

また、アンケート機能を活用した「文化祭運営」にも挑戦しました。文化祭で参加したい分野を調査したり、クラスTシャツのサイズ調査、各クラスで作成した動画コンテストの投票を行なったりと、集計作業の効率化や集計時間の短縮化、欠席者への対応の効率化を図ることができました。特に動画コンテストはその場で投票を行なうことができるので投票用紙やシステムの改修といった手間がかからず、生徒も作品を見たその場で回答できるため、臨場感があり好評でした。コロナ禍の中で学園祭を開催できたことはもちろん、新しい形の学園祭にも挑戦できたことは大きな収穫でした。

生徒の学習に対する態度変容を実感。
下位層・上位層ともに成績が向上した

『スタディサプリ』を使った学習会を続けた結果、次第に生徒の学習に対する態度が変わってきました。勉強をしなかった生徒が、机に向かって静かに勉強しているのです。導入前の学習会ではまったく見られなかった光景だけに驚きました。導入当初は「スマホで勉強できるのか」「生徒の学力に合っていないのではないか」という不安もありましたが、こちらのイメージとは違い、教員以上に『スタディサプリ』を使いこなしている生徒も少なくありません。高校入学当時から習慣化させることで、『スタディサプリ』をより浸透できると確信しました。
『スタディサプリ』の効果は学力にも現れました。嬉しいことに、「到達度テスト」で下位層が減少し、上位層も得点率が向上しました。もちろんすべてが『スタディサプリ』のおかげではありません。『スタディサプリ』はあくまでツールの一つ。生徒によってICTリテラシーは異なるため、上手に使いこなせない生徒には直接対話を通して指導した方が良いですし、就職面接では必ず「人」と練習しなければならないでしょう。メッセージ機能についても、無機質な文面だけでは感情が読み取りにくく、伝え方も難しいものです。ICTを活用する上では、リアル・対面でのフォローが欠かせないと思います。

今後は、『スタディサプリ』で得られたデータをもとに、生徒一人ひとりに合ったきめの細かい指導をしてきたいです。具体的には「到達度テスト」の結果を活用して、目標を立てたり、生徒との面談に生かしたり。そうすることで、これまで以上に進路の選択肢を広げられると考えています。また、学校行事やイベントに関しても、『スタディサプリ』を活用できる場面があれば積極的に導入していき、教員の業務負担の削減に生かしていきたい。
私立 甲斐清和高等学校(山梨県)
学科:普通科(進学コース/総合コース/人間文化コース) 音楽科
生徒数:1学年195名 2学年175名 3学年193名 
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