活用事例

児童の学力差から生じる「授業の隙間時間」
ICT活用で児童の自学自習を支援する

板倉町立東小学校(群馬県)
2022.4.13
写真左から 1学年教諭/増田先生、4学年教諭/澁澤先生、ICT推進担当/阿部先生
課題
  • 児童の学力差から生じる授業の隙間時間。一人ひとりに個別最適化された学習教材を提供したいが、プリントを用意して取り組んでもらうやり方に限界を感じていた。
 活用ポイント
  • 問題を解き終えた児童から『スタディサプリ』の動画を視聴。勉強が得意な児童は、他の教科や既習範囲の学び直しに取り組み、勉強が苦手な児童は時間をかけて問題に取り組めるように。
  • 各クラス担任が作成する「週の予定表」に、「今週のスタディサプリ」という項目を設置。授業に関連するおすすめの動画を載せることで、基礎学力の向上や学び直しをサポート。
 活用効果
  • 『スタディサプリ』への取り組みが児童の間に浸透。家庭学習に取り組んだことを記入する際に「スタディサプリ●分」と記入する児童が増えてきた。
  • 管理画面を用いることで、児童の家庭学習の様子と、学習意欲を可視化。授業内で気づかなかった児童の頑張りを認めて、さらなる学習意欲向上に役立てる。

クラス内の学力差から生じる授業の隙間時間。
より個別最適化された学習の機会を提供したい

当校は群馬県内で最も東に位置する小学校で、東京ドーム約700倍に当たる面積の渡良瀬遊水地のほとりに位置します。校舎の屋上からは、栃木県栃木市、小山市、埼玉県加須市、茨城県古河市などの風景を眺めることができます。校庭には、『なかよし山』と呼ばれる小山のほか、児童が農作業体験ができる学級農園場などもあり、自然に恵まれた教育環境です。

コロナ禍による緊急事態宣言下の臨時休校により生じた児童の学習の遅れを取り戻すための補助学習ツールとして、(株)リクルートがサービス展開をしていた4~6年生を対象として令和2年度に導入をしました。令和3年度からは、1~6年生を対象に個別最適化した教育を推進する目的で、継続利用しています。

全学年での導入が決まっても、以前から『スタディサプリ』を使っていたため、使うということに対してハードルがあったわけではありません。ただ、家庭によって通信環境や端末の所有状況が異なる中で、一斉に活用を推進していくことに難しさを感じていました。また、学童や習い事に行っていて自宅で宿題に取り組む時間がないという児童もいたため、昼休み時のパソコン室開放などで学習機会を提供していました。

当校では、以前から児童間の学力差から生じる隙間時間に頭を抱えていました。勉強が得意な児童は教科書やワークの問題を早く解き終えますが、勉強が苦手な児童はじっくり教科書の問題を解くため、授業内に隙間時間が生まれてしまいます。勉強が得意な児童には、事前に用意したプリントに取り組ませるものの、それすらも早く解き終えてしまい、最終的には読書に取り組ませるほかありませんでした。『スタディサプリ』は、こうした児童間の学力差を埋めるのに使えるのではないかと考えていました。

問題を早く解き終えた児童の自学自習教材として活用。
勉強が苦手な児童のフォローに時間を割けるように

『スタディサプリ』の活用を推進していくにあたって、注意したのは段階を踏んで児童に活用してもらうこと。1人1台の端末を用意して終わりではなく、板倉町が設定したロードマップを参考に、タブレットを開く、ID・パスワードを入力するといった基本から始めました。ICTツールに慣れていない教員も多く、特に低学年の教員からは「まだ早い」という声もあがる中で、「いつまでに」「何をやるか」タスクを割り当てながら導入と活用をサポートしました。また、昼休み後の10分間ドリルに取り組む「スキルアップタイム」の時間を使って、全校児童に『スタディサプリ』に取り組ませる時間を設けました。導入初期に時間をかけて進めたからこそ、その後の活用がスムーズになったと考えています。

当校では、基礎学力の向上や学び直しを目的に、自学自習用の教材として『スタディサプリ』を利用しています。具体的には、授業の隙間時間に取り組んだり、単元の学習を終えたタイミングで授業後の宿題として出したり。教科によっては、単元のテスト前に『スタディサプリ』に取り組む日を設け、授業内で単元の復習を行うときもあります。

前述した児童間の学力差から生じる隙間時間については、教科書とワークの問題を解き終えた児童から、『スタディサプリ』に取り組ませるようにしています。『スタディサプリ』を使うことで、以前の授業の復習はもちろん、他の教科の復習もできるため、問題を早く解き終えた児童でも飽きずに取り組めています。『スタディサプリ』を導入したことで、教員も事前にプリントを用意する必要がなくなり、勉強が苦手な児童のフォローに回る時間も増えました。

理科では、実験や観察を行う際に『スタディサプリ』の動画を活用。思ったような実験結果が得られなかった場合や、天候の影響などで学習する単元を変えざるを得ない場合などに、『スタディサプリ』にある実験の動画視聴を促すことで、学習内容の定着に役立てています。他社の動画教材と比べて、『スタディサプリ』には通年を通してさまざまな単元の動画があるので、便利だと実感しました。また、各クラスの担任が作成する「週の予定表」には、新たに「今週のスタディサプリ」という項目を用意し、授業で学んでいる単元に関連するおすすめの動画を掲載。『スタディサプリ』の視聴はあくまで任意ではあるものの、自学自習の教材の一つとして位置付けて取り組ませています。

管理画面上からわかった、児童の頑張り。
家庭学習の様子や学習意欲の見える化を実現

『スタディサプリ』を自学自習用の教材として位置付けたことで、児童の様子に変化が見られるようになりました。当校では、家庭学習で取り組んだ内容をカードに記載させていますが、いつも空欄で提出していた児童が「スタディサプリ●分」と記載するようになったのです。これまでも「漢字練習や算数の教科書にある問題を記載すればいいんだよ」とコメントしていましたが、児童に聞いてみると、どうやら『スタディサプリ』を自学自習として書いていいのかわからなかったようです。それ以来、児童も安心したのか、週に3日程度『スタディサプリ』に取り組むようになりました。

また、管理画面を見てみると、児童によって『スタディサプリ』の取り組み方が異なることに気づきました。「取り組みやすい」動画を視聴している児童もいれば、授業で学んだ単元の前後の単元の動画を視聴している児童もいます。最も印象的だったのは、授業中自分の意見を言うことに消極的だった児童が、『スタディサプリ』に積極的に取り組んでいたことです。その児童は発言したり、表現したりするのが苦手なだけで、勉強をやりたくないわけではないということに気づかされました。私たち教員は、家庭での学習の様子を見ることはできません。『スタディサプリ』を利用することで、授業内や学校内では気づけなかった、児童の魅力や頑張りに気づけたのは大きな発見でした。


教員=教える+学ぶ


私たち教員は、児童に教えるためにも、新しいことを学び、新しいことに挑戦していく必要があると考えています。新型コロナウイルスの感染拡大は私たちの日常に大きな影響を与えるとともに、教育現場のあり方も変化を余儀なくされています。今後新たな感染症の流行や災害などの不測の事態が生じたとき、児童の学びを止めないために、これからの教育現場はどうあるべきか、これからの授業はどうあるべきかを考えなければなりません。

例えば、10分程度の動画を視聴して、問題を解いてもらっている間に、オンラインで質問を受けるなど、ICTを活用した授業の可能性を探っていく必要があります。授業に『スタディサプリ』の動画が組み込まれる可能性もなくはありません。

新しいICTツールを導入する際に、不安に感じることもあると思います。それでも、まずはやってみることが大切です。ときには、若手教員の力を借りることも良いでしょう。これからも、自ら学び、たくましい児童の育成に向けて、教員一同新しい学びの形を追究していきたいです。
板倉町立東小学校(群馬県)
児童数:1学年43名 2学年36名 3学年43名 
    4学年58名 5学年50名 6学年71名 
この事例で取り上げられたサービス
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