管理画面上からわかった、児童の頑張り。
家庭学習の様子や学習意欲の見える化を実現
『スタディサプリ』を自学自習用の教材として位置付けたことで、児童の様子に変化が見られるようになりました。当校では、家庭学習で取り組んだ内容をカードに記載させていますが、いつも空欄で提出していた児童が「スタディサプリ●分」と記載するようになったのです。これまでも「漢字練習や算数の教科書にある問題を記載すればいいんだよ」とコメントしていましたが、児童に聞いてみると、どうやら『スタディサプリ』を自学自習として書いていいのかわからなかったようです。それ以来、児童も安心したのか、週に3日程度『スタディサプリ』に取り組むようになりました。
また、管理画面を見てみると、児童によって『スタディサプリ』の取り組み方が異なることに気づきました。「取り組みやすい」動画を視聴している児童もいれば、授業で学んだ単元の前後の単元の動画を視聴している児童もいます。最も印象的だったのは、授業中自分の意見を言うことに消極的だった児童が、『スタディサプリ』に積極的に取り組んでいたことです。その児童は発言したり、表現したりするのが苦手なだけで、勉強をやりたくないわけではないということに気づかされました。私たち教員は、家庭での学習の様子を見ることはできません。『スタディサプリ』を利用することで、授業内や学校内では気づけなかった、児童の魅力や頑張りに気づけたのは大きな発見でした。
教員=教える+学ぶ
私たち教員は、児童に教えるためにも、新しいことを学び、新しいことに挑戦していく必要があると考えています。新型コロナウイルスの感染拡大は私たちの日常に大きな影響を与えるとともに、教育現場のあり方も変化を余儀なくされています。今後新たな感染症の流行や災害などの不測の事態が生じたとき、児童の学びを止めないために、これからの教育現場はどうあるべきか、これからの授業はどうあるべきかを考えなければなりません。
例えば、10分程度の動画を視聴して、問題を解いてもらっている間に、オンラインで質問を受けるなど、ICTを活用した授業の可能性を探っていく必要があります。授業に『スタディサプリ』の動画が組み込まれる可能性もなくはありません。
新しいICTツールを導入する際に、不安に感じることもあると思います。それでも、まずはやってみることが大切です。ときには、若手教員の力を借りることも良いでしょう。これからも、自ら学び、たくましい児童の育成に向けて、教員一同新しい学びの形を追究していきたいです。