学校独自の取り組み「補充学習」に、サプリを活用。
下位層、上位層問わずに個別最適な学習を実現
当校では、生徒が自主的に復習する「補充学習」という取り組みを行っています。全校一斉学習として、年間15回、毎週月曜日の放課後20分間を利用して、生徒は復習課題に取り組みます。これまでは、教科を決めて担当教員が各クラスを回って指導していました。ただ、教員の視点で「この単元が苦手だろうな」という仮説を立てて一律の課題を用意していたため、勉強が苦手な生徒にとって、ハードルの高い課題となることもありました。
今年度からは『スタディサプリ』が導入されたことで、生徒が必要と考える課題に取り組むことができました。そのため個々の能力に応じた学習が可能になりました。学習する教科・単元も広がり、生徒の自主性に任せた学びの機会を提供していきます。とはいえ、勉強が苦手な生徒も少なからずいるため、これまで通り机間支援のような形でクラスを回り、わからない場合は講義動画の視聴を促したり、生徒からの質問に答えたりしています。
生徒が取り組む課題は様々で、直近の授業内容でわからない単元や問題の講義動画を視聴したり、受験を意識して、1、2学年の既習内容を復習したりしている3学年の生徒もいます。教員の中には、事前に宿題配信をしておいて、補充学習の時間に取り組ませるという方もいます。
今でこそ、この時間に『スタディサプリ』を取り組むことは、当たり前のこととして生徒に周知されていますが、導入初期は初めて取り組む教材に戸惑わないよう1回目の補充学習時間を使って、使い方の指導から始めました。また、当時は端末の持ち帰りを認めていませんでしたが、自宅での接続テストを皮切りに、土日の持ち帰り、夏休みの持ち帰り、2学期からの毎日持ち帰りと、段階を踏んで端末の持ち帰りを認めていきました。初めに時間をかけて使い方を指導し、段階を踏んで『スタディサプリ』に慣らしていったことで、その後の活用がスムーズになったと実感しています。
補充学習以外にも、単元の学習終了後の振り返りとして、宿題配信機能を用いて定期的に課題を配信しています。特に『スタディサプリ』は数学と相性が良く、月に約10回配信しています。「配信して終わり」ではなく、管理画面上から生徒の正答率を確認し、授業改善にも役立てられると考えています。