活用事例

系統的なキャリア教育に向けて導入。職業観育成~志望校決定までを一貫して支援

小松明峰高等学校(石川県)
2018.05.23
スタディサプリご担当:企画情報課/中川先生
スタディサプリご担当:企画情報課/中川先生(現在は石川県立金沢中央高等学校へ異動)
課題
  • 進路指導のみを目的とした指導に終始し、3年間を見通した系統的なキャリア教育の取り組みがなされていない
  • 「総合的な学習の時間」における年間指導計画が明確でなく、具体的な指導方針の策定が急務
活用ポイント
  • スタディサプリ「進路」の教材を取り入れた進路指導計画を立案。職業観育成から志望校決定までを一貫して支援
  • 「総合的な学習の時間」を活用して、1年次から仕事・学問への興味を深め志望校選択へつなげる

「志望校合格のための進路指導」だけではなく 「生きる力を身につけるためのキャリア教育」を重視

当校では、ほとんどの生徒が4年制大学を志望し、国公立大学・難関私立大学などへの合格実績も多数あります。平成15年度には、国公立大学進学を第1希望とする成績上位者を集めた「アドバンストクラス」を設置。平成28、29年度には、100名以上の国公立大学合格者を出しました。一人ひとりに合わせた進路指導を行い、進学校としての一定の評価を保護者・地域から得ていますが、その一方で進学実績だけが取り上げられることに懸念を抱いておりました。
スタディサプリご担当:企画情報課/中川先生
今、社会は急速な変化の時代を迎えています。グローバル化の進展やICT化の加速など、目まぐるしく変化するこれからの社会を生き抜くためには、生徒たちに主体的に進路を探し、人生を切り拓く力を身につけさせなければなりません。志望校合格のために学習させることはもちろん大事ですが、キャリア教育を通じて、変化の激しいこれからの社会を生きる力を育てたい。学校として職業観育成・文理選択・志望校決定などを系統立てて指導していくことが急務でした。

これまでも当校の進路指導課を中心に、「総合的な学習の時間」を利用して、学部・学科説明会や進路講演会などの行事を開催していましたが、それぞれの活動が単発的になってしまい、キャリア教育本来のねらいに沿った活動とは言えませんでした。「総合的な学習の時間」で生徒たちに何を指導するのか。教員の中には指導にばらつきがあるのではないかと悩む者もおり、また生徒の中には受け身的に過ごす者もいました。

進路選択のタイミングに合わせて 系統立てて学べるスタディサプリ

スタディサプリに注目したのは、職業観育成から文理選択、志望校決定まで、高校3年間の進路指導を一貫して支援する教材を当校でも使用したいと考えたからです。スタディサプリには、興味・関心・性格タイプなどの項目から、生徒自身が「自分を知る」ことができる『適性診断』『オリジナルワークシート』も用意されており、生徒に職業や進路への興味・関心を持たせる授業が実施できると感じました。
スタディサプリ
1年生では、生徒自身が向いている学問や仕事を知り、文理選択に必要な観点を得た状態で、仕事や働くことを学ぶことができ、2年生ではオープンキャンパスに参加する心構えを身につけた状態で、進学したい志望校を見つけ、小論文の書き方・伝え方を知り、志望校を決定することができるのではないかと思いました。

例えば、『未来事典』には社会で活躍する職業人が数多く掲載されており、仕事内容だけでなく、仕事を通して実現したい世界や思いが紹介されています。生徒にとっては『未来事典』がさまざまな仕事に触れる最初の機会だったため、興味を持ってもらえるか不安もありましたが、ほとんどの生徒が熱心にページをめくり、職業人のコメントを読んでいました。また、『仕事・学問BOOK』には、154の仕事に合わせて「役立つ学問」「関連する資格」情報が掲載されているため、就きたい職業が決まっていない生徒にとっては、「こんなにたくさんの仕事があるんだ」という職業を考えるきっかけにつながり、就きたい職業が決まっている生徒にとっては、「この科目も勉強しなきゃ」という学習のモチベーションにつながっているようでした。また、生徒が取り組んだ『適性診断』の結果や学校情報は、すべて『オリジナルワークシート』に記入し、ファイリングして保管できます。生徒の三者面談にも十分使える内容で、志望校決定に大いに役立つと思います。
仕事・学問BOOK
仕事・学問BOOK
オリジナルワークシート
オリジナルワークシート

偏差値や名前ではなく、 「自己実現するための進学先」を発見するきっかけに

「スタディサプリ進路」を導入した成果は、生徒の志望校選びにも表れています。これまでは、大学の名前や偏差値で志望校を選んでいる生徒が多く、教員が「その大学で何を学びたいのか」と尋ねると、「将来やりたい仕事は決まっていないけど、その大学に進学したい」と言うのです。「大学に入ること」が目的化しており、就きたい職業や学びたい学問と関連づけて、志望校を考える生徒は少なかったように思います。ただ、最近は「○○という職業に就きたい、○○という分野に進みたいからこの学部・学科に進学したい」という発言を耳にする機会が増えてきました。

「スタディサプリ進路」の教材を本格的に使用して1年。キャリア教育の成果が進路実績に表れるまでには、まだ時間がかかりそうですが、生徒にとって「総合的な学習の時間」は、「学習するための時間」という意識が芽生えたのは確かです。大学の名前や偏差値という、人に決められた指標ではなく、生徒自身の学びたいこと、就きたい職業など、幅広い視点から主体的に進路を選んでほしい。その経験は、自分の人生を切り拓く力に変わるはずです。私たち教員にとって、「スタディサプリ進路」は、生徒の学びたいこと、進みたい進学先を発見するきっかけを提供してくれる心強い存在だと思います。
小松明峰高等学校(石川県)
学 科:アドバンストクラス/レギュラークラス
生徒数:1学年241名 2学年282名 3学年277名
小松明峰高等学校(石川県)外観
ページ内容は2018年5月時点の情報です。
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