リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 須賀学園 宇都宮短期大学附属高等学校

Vol 01
2019.4.12
今の自分から一歩踏み出せ!
そして羽ばたけ!

新年度を迎え、勉強や部活への志気もますます高まる高校2年生の4月上旬、相洋高校の教室に集まった75名の生徒たち。彼・彼女らの前には、現役の東大4年生であり、リアルドラゴン桜プロジェクトのコーチの1人・西岡壱誠さんが立っています。

「今日僕は、みなさんに残酷なことをいわなくてはなりません」

少しドキッとする言葉に、生徒たちの表情も真剣そのもの。新年度とともに訪れた新たな出会いは、これからの人生を大きく変える可能性を秘めた刺激的なものでした。

「そこそこ」を目指していたら居場所はない

相洋高校でリアルドラゴン桜プロジェクトに挑むのは、特進コース選抜クラス2年生、22名の生徒たち。しかし校内でも本プロジェクトへの注目度は高く、4月12日に行われた西岡コーチによる初回講演会には、特進コース全クラスの生徒たちが参加しました。

この日は、新学期の授業が始まる最初の日。

「今、シートを配りました。後日、今日の講演で学んだことをこのシートに記入し、提出してもらいます」

特進クラス担任の高木先生がアンケートシートを配り終わると、いよいよ、プロジェクトのキーマンの1人である西岡コーチの登場です。

「今日僕は、『行動するヤツだけが勝つ』ということをいいにきました」

教室にスッと走る緊張感。でも「行動するヤツだけが勝つ」って、わかるようでよくわかりません。いったい、どういうことなんでしょう?

「みんなの中に、こう考えている人はいませんか?

『自分の人生は、そこそこでいい』
『どこかしらの大学に入って就職して、フツーに仕事すればいいよね』
『将来のことはわからないから、とりあえず周りと同じことをしてればいいだろう』

でも僕は今日、残酷なことをいわなくてはなりません。『そこそこな人生でいい』と考えている人のほとんどは、そういうフツーの人生を送ることができない可能性が高いです」

西岡コーチによると、今後10~20年で、労働の49%、つまり約半分の仕事は、AIやロボットなどで代用可能になるというデータがあるのだとか。

「そういう風に、近い将来、『世の中の仕事が半分になる』という意識をもっていますか? そんな世の中が来たら、競争に勝たなければ自分の居場所を確保できません。

それなのに『ほかの人と同じでいいや』と考えている人は、絶対どこかで誰かに負けてしまう。社会の中で自分の居場所をつくれない可能性が高いです」

じゃあどうしたら、居場所を確保し、社会の中で生きていけるんだろう?
口に出さずとも生徒みんながそう思ったとき、西岡コーチはこういったのです。

「『そこそこ』から脱出して、何か1つ、自分の誇れるものをつくりませんか?」

2人の東大生からのメッセージ~ “なれま線”を越えろ!

ここで西岡コーチの話は、自分の高校時代の体験にさかのぼります。

高校3年生のときの偏差値は35。勉強も部活も中途半端で、やりたいことも目的もなく、うじうじして友達にいじめられたりもする。それが、高校時代の西岡コーチだったそう。

そんなあるとき、西岡コーチは学校の先生に呼び出され、「おまえ、このままでいいのか?」といわれます。

西岡コーチの答えは、「いいんじゃないですか?」

だって、僕はそういう人間だし。何やってもうまくいかなくてダメだし。
だからもう、別に、それでいいんじゃないですか──。

すると、先生は本気で怒り出しました。

「人間の周りには1本の線が引かれている。何ていう線かわかるか?
“なれま線”だ」

人は小さな子どものとき、「サッカー選手になりたい」「宇宙飛行士になりたい」などの夢を描きます。でも多くの人は、中学・高校へ進むと「自分には無理だ」と思い始め、「なれないもの」が増えてしまう。そして「自分は〇〇になれません」=“なれま線”という線がどんどん近づいてきて囲まれてしまい、そこから一歩も踏み出せなくなる。

「西岡、おまえはその“なれま線”という線が、すごく自分の近くにある人間だ。
その線から一歩踏み出そうとしないから、中途半端なままなんだ。

でもな、西岡、その線は幻想だ。
“なれま線”なんて、ないから。

一歩踏み出したら、絶対に違う世界が待ってるから」

さらに先生は、「1回、高い目標をもってみろ。一歩踏み出して、その先の世界に飛び込んでみろ。中途半端な自分を消す、最後のチャンスだ」と西岡コーチに東大受験を勧めます。

このやりとりをきっかけに、西岡コーチは猛勉強をし始め、2浪で東大に合格したのでした。

西岡コーチ自身の体験談に続き、この日は不在だったリアルドラゴン桜プロジェクトのもう1人のコーチ・小川護央さんが、生徒たちに宛てたメッセージを西岡コーチが読み上げました。

小川コーチは中学生時代に引きこもりになり、まったく勉強しないまま中学を卒業。be動詞や足し算もわからなくなっている自分に愕然として一念発起し、勉強に打ち込むことを決意。1浪で東大に受かった現役の東大3年生です。

小川コーチからのメッセージは、「僕は東大に入っただけだし、今もできないことは多い。でも、東大に入ったことで、自分の中に誇れるものができました。だからみなさんも、一歩踏み出してみませんか?」というもの。

西岡コーチは、あらためて生徒たちにいいます。

「“なれま線”を越えよう。そして、自分が誇れるものをつくろう」

自身が体験し、乗り越えたからこその説得力。ペンを走らせる音が響く教室は、西岡コーチの言葉を心に刻もうとする生徒たちの想いがあふれているかのようでした。

「行ける大学」ではなく、「行きたい大学」という意識

「自分が誇れるもの」
それが何であるのかは、人によって異なるでしょう。けれど相洋高校特進コースの生徒たちに共通する大切な目標は、1年8カ月後の大学受験。

「スポーツや芸術は生まれもった才能の影響が大きいけれど、勉強は平等。正しく勉強すれば、やった分だけ報われる部分が大きいです。

けれど、嫌々やらされるのではなく、自らすすんで能動的に学習しなければ成績は上がりません。そして能動的な学習に必要なのは『高い意識』です。

『高い意識』とは、例えば、行ける大学ではなく、自分が本当に行きたい大学を目指すこと。それも、レベルが高くて挑戦のしがいがある大学を目指してください」

生徒たちはまっすぐに西岡コーチを見つめ、熱心に耳を傾けています。

「熱い受験に打ち込んだ人間は、必ず変われます。高い目標をもってがんばった人は、『努力の仕方』を学ぶんです。その経験は、絶対にその後の人生で活きます。

『自分には無理』は幻想です。高い意識をもって行動すれば、みなさんもどこにだって羽ばたけます」

西岡コーチからの熱いエールで締めくくられた初回講演。その想いはしっかり届いたようで、どの生徒のアンケートシートもメモでびっしり埋められています。さらには、講演後にさっそく西岡コーチのもとに行き、部活と勉強のバランスに関する悩みなどを相談する生徒の姿も。

そして講演後に回収されたアンケートシートに書かれていたコメントは──。

“きれいごとの話だろうと思っていたけど、実際に聞いて、一歩踏み出すことで未来はどうにでも変えられると感じ、ベストを尽くそうと思った”
“行動した後の違う世界を見てみたいと思った”
“もう一度、志望大学を考え直そうと思った”
“難関大学を志望しているものの、無理じゃないかと悩んでいたけど、意気込みを取り戻すことができて晴れ晴れとした気持ちになった”

講演後は先生たちと西岡コーチのキックオフも開催され、これからの1年間、生徒たちの成長のためにタッグを組むことを確認。

この先、リアルドラゴン桜プロジェクトを通して生徒たちはどう変わっていくのでしょうか。
相洋高校の「相」は相模の国の相、「洋」は太平洋の洋。「相模の国から大洋を渡り、世界へ」という願いを乗せ、西岡コーチのもとで大学受験という荒波に立ち向かう、相洋丸の出航です。

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