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積極的な学び直しとアクティブラーニングで学力の底上げと生徒の自立を目指す

新庄東高等学校(山形県)
2019.11.01 学習
(左から)Aコース主任・ICT推進室長/石川先生、Sコース/藪谷先生
課 題

中学校までの既習範囲が身についていない生徒が多く、学力の低下傾向が目立つ。

授業内容がなかなか定着せず、授業中に学び直しを行いたいが、その時間を取ることができない。

活用
ポイント

学び直しとして、朝のホームルームの時間を利用して、スタディサプリのテストを実施。

動画を反転授業の予習の補助ツールとして使用。また授業のリフレクションとして、スタディサプリの例題をベースにしたプリントを配布。

活用効果

スタディサプリを用いて、自ら学習する生徒が増え始めた。

テストの採点結果や個人の進捗といった情報が、データ上で一元管理できるため、生徒の傾向を分析しやすく、授業の改善にも役立っている。

明らかな学力低下に歯止めをかけたい スタディサプリで学び直しを効果的に

本校の課題は、近年生徒の学力が低下傾向にあることです。現在、私は一般入試で大学合格を目指すAコースの数学を担当していますが、入学後の生徒の学力低下が顕著で、受験勉強以前に、授業内容の定着もままならない状態が続いていました。学力低下の主な原因は、中学校までの既習範囲が定着していないこと。基礎学力がない状態では、高校の授業を受けても十分に理解できませんし、当然定着もしません。学び直しの必要性を強く感じてはいたものの、授業内で時間を割くこともできず、ジレンマを抱えていたときに、他の教員からすすめられたのがスタディサプリでした。

スタディサプリのサービス内容などを詳しく調べてみると、中学から高校までの学習範囲が網羅されているなど、学び直しに対応しながら現在の学習の補強も並行して可能で、学力の底上げができそうだと感じました。なかでも魅力を感じたのは、動画が単元ごとに簡潔にまとまっていること。ひとつの授業が1本のコンパクトな動画になっているので、自分の弱点に合わせて取り組みやすい。時間と場所を選ばず何度でも視聴できるというのも、学び直しや定着には最適だと考え、導入に至りました。導入したのは、各学年4コースあるうちのAコースとSコースです。

確実な学び直しと授業内容の定着を目指して ピンポイントで繰り返し視聴できる動画の利点

数学Aコースのスタディサプリの活用目的は大きく2つあります。それは、学力向上のための学び直しと、日々の授業の予習・復習・学びの定着。過去と現在の学習をパラレルで強化することです。学び直しに関しては、昨年度、朝のショートホームルーム前の時間を使って、スタディサプリのテストを実施していました。月ごとに出す課題の8割をクリアできなかったら放課後に補講を受けるという流れで進めていましたが、生徒への負荷が大きかったため、最終的には、到達度テストの結果を自分で分析したうえで学習計画を立て遂行してもらう、というやり方に変更しました。

Aコースの数学では、授業で行う教科書の問題を前もって解いてきたうえで臨む、という反転授業を採用しています。生徒にとっては、まだ習っていない項目を自ら学習することになりますが、まずは1度問題を解いてみて、解けなければスタディサプリの講義動画を見る。そこで、事前にわからない箇所を洗い出し、本番授業において解決するという流れを構築しました。このやり方ですと、事前に理解できている生徒は内容が定着しますし、理解できていない生徒はわからないところを特定した状態で、集中力をもって授業に臨むことができます。また、教員は、生徒の理解度が低い箇所を重点的に説明したうえで、授業内に生徒に問題を解いてもらい、解けない場合はスタディサプリで講義動画を見て確認してもらいます

授業の最後にはリフレクション(振り返り)を導入。スタディサプリのテキスト例題をベースにした授業内容のプリントを配布し、その用紙の隅に授業の感想を80字程度で記入してもらっています。チェックテストではなくテキストの例題を使用しているのは、授業内容が分からなければ、いつでも、何度でも、単元ごとの講義動画で確認できるからです。

Sコースの数学では、学び直しやリフレクション以上に、授業の内容定着を重視しています。そのため、授業の最後にスタディサプリの確認テストに取り組み、その日の授業を理解しているかどうかを確認しています。授業でわからなかった内容は、動画で再度確認してもらうなどして、理解度を上げるためのコントロールを行っています。スタディサプリのいいところは、授業で理解ができなかった生徒は、わかるまで何回も動画を視聴でき、理解度の高い生徒は動画を先へと見進め、さらに難しい問題にも挑戦できるところ。個々のレベルに合わせて活用できるので、理解度の差を埋めるだけでなく、個人の可能性を伸ばす手助けにもなります。

教員としては、授業直後にデータ上で確認テストの採点結果が見られることもメリットですね。生徒がその日、何を理解して何を理解できなかったが、すぐにわかります。それ以外にも、どの生徒がどの講義動画をどれだけ見ているのか、そして、それがテスト結果にどのように反映されているのか、といった情報が管理しやすいので、分析もしやすいです。さらに、分析結果は自分自身の教え方の工夫や、授業の改善にもつながるので、大いに参考にしています。

スタディサプリの活用による定量的な効果はまだ出ていませんが、昨年と比べて学力が上向いている実感はあります。また、これまでは指示しなければ動けなかった生徒が、自主的に学習に取り組むようになってきました。気になること、わからないことがあったら、いつでもスタディサプリで確認できるという認識が浸透してきたからでしょうか。学習環境を整えることで、生徒の自立心を養えたことはうれしいですね。個人的にも、学習指導の一部をスタディサプリに任せたことで、その分教員としてできる新しい役割について考えるようになりました。これは今後の課題ですが、本校はコースや教科ごとにスタディサプリの活用目的や活用方法が異なるので、今後はもっと他の教科と連動して活用できたらいいと思っています。

物事を多角的に考え、行動できる生徒を育成 成長を見据えて教員はより良きサポーターに

先生にとって「教員=教える+○○(新しい役割)」の○○にあてはまるこれからの教員のありかたとは―

(藪谷先生)教員=教える+教えない

学習指導において重視しているのは、あえて「教えない」力。教員として生徒に知識を与える=「教える」ことは重要な役割ですが、場面によってはあえて教えず、彼らなりに考え、悩んでもらうことも、とても重要な意味があるはず。教員があえて手を出さずに見守ることは、生徒の思考力の育成を助けることになると信じています。この流れから、今後Sコースでは、教科学習以外に思考力を養う授業も取り入れていきたいと考えています。手はじめに、夏休みなどの長期休暇を活用してスタディサプリの「よのなか科」の記事3題に加え、自分が興味のある課題を1題選んで、要約して意見をまとめるという課題を出したのですが、休み明けの成果が楽しみです。このような活動は今後の探究学習でも活かしていきたいと思っています。

(石川先生)教員=教える+つなぐ

今後教員に必要になってくるのは「つなぐ」力ではないでしょうか。まずは「日常とつなぐ」力。新大学入試を鑑みても、ただ公式が使えるだけでは太刀打ちできない。数学を学校の教科としてのみではなく、いかに日常生活とからめて考えられるか、つまり想像力が必要になってきます。教員としても一歩踏み込んで、実社会と数学がどのようにつながっているのか、世の中の問題に対して数学でどのように解決・貢献できるのか、といったことも生徒に考えさせたいですね。

また、「社会と生徒をつなぐ」コーディネーターとしての力も重要だと考えています。例えば、生徒が何かに興味を持ち、専門家に意見を聞いてみたいと思っても、いきなり連絡をしてアポを取ることは難しいものです。そういうときに教員が間に入って、下準備を手伝いながら生徒と外部をうまくつないでいければと思っています。生徒が学校外の世界から学ぶという経験は、目上の方との関わり方ひとつとっても、将来社会に出たときにも役に立ちます。生徒の自主性を尊重しつつ、教員として積極的にバックアップしていきたいですね。

世の中に「探究学習」という言葉が広まり始めているように、「自ら考え、深く掘り下げていく」という力は今後ますます重要になってきます。本校としても、自ら課題を発見し、それに対して行動できるような生徒を育成したいと思っています。興味の対象は、特定の教科でも、教科外の関心ごとでもかまいません。大事なのは、興味のあることに対し真摯に向き合うこと。これは思考力を磨くだけでなく、自己肯定感や自分だけの個性を育てることにもつながります。決して簡単な道ではありませんが、自分に何かひとつでも自信があれば、できることも増えていくはずです。教えながら、生徒のよりよいサポーターとして、生徒の成長を助けていける存在でありたいです。

新庄東高等学校(山形県)

  • 学 科:普通科(Eコース/Aコース/Sコース/Tコース)
  • 生徒数:1学年109名 2学年99名 3学年112名

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