活用事例

きっかけひとつで生徒は輝く
心理的なハードルを下げて、「学ぶ」喜びを届けたい

埼玉県立富士見高等学校(埼玉県)
2021.08.19
進路指導部・政治経済/岩本先生、国語/薗部先生
進路指導部・政治経済/岩本先生、国語/薗部先生
課題
  • 学力を伸ばす機会に恵まれなかった生徒が多く、小中学校範囲から幅広く学び直しをする必要があった。
  • 生徒に学習習慣を身につけさせて、学力の底上げを目指す。最終的には大学進学希望者を増やしたい。

 活用ポイント
  • 導入前・導入後も、教員間の「協働」を意識し、管理職や教務と連携。スムーズかつ効率的な活用を心がける。
  • 学び直しのための配信と、進路に応じた受験対策としての配信を実施。メッセージ機能を活用して、生徒とのコミュニケーションにも役立てる。
 活用効果
  • 従来の学習法では勉強をしなかった生徒が『スタディサプリ』で意欲的に学ぶように。中には、5,700問の問題を解き、360時間を超える講義動画を視聴した生徒も。
  • コロナ休校中に、追加配信を打診したところ、多くの生徒が「やってみたい」と反応した。学ぶ楽しさを体感し、以降は学習に対しての姿勢が前向きになった。

「学ぶ」喜びを知ってもらい苦手意識を変える。
「進路保証」を実現するために、選んだICT教材

本校が最も大切にしていることは生徒の「進路保証」。社会が大きく変化する中で、翻弄されずに生きていくためには、自らの価値を少しでも高めておくことが大事になってきます。大学進学者が6割と言われる昨今、就職を希望する生徒が、将来的に不利益を被る可能性は高いと言えるかもしれません。だからこそ、学校としては生徒に進学を目指して、勉強をがんばってほしいと考えています。最終的に選ぶ進路が「就職」だとしても、職場で役立つレベルの基礎学力を、在学中に身につけてほしい。推薦入学を目指す生徒も同様です。進学先の授業を理解できる力を、高校生のうちに身につけておくべきなのです。

本校の生徒の多くは、学力を伸ばす環境に恵まれず、概して勉強が苦手で、小中学校の範囲からの学び直しが必要な生徒も少なくありません。高校の勉強は、基礎学力がなければ、わからないし、つまらない。無理だとあきらめた時点で、勉強は一層遠いものになり、ついには自分の進路についても真剣に考えなくなるという悪循環に陥ってしまいます。学ぶ喜びを知れば、どんな生徒も意識は変わります。本校の進路指導部では「進学希望者を増やす」という目的のもと、まずは生徒に勉強に対する興味を持ってもらい、学ぶ習慣を身につけてもらいたいと考えていました。

生徒が気軽に取り組めるような教材を、と考えた時に心惹かれたのが、以前から適性診断や進路講演会でお世話になっていたリクルートの『スタディサプリ』。このツールなら、スマートフォンを使い、自分のスキマ時間に好きなタイミングで学べるので、生徒も気楽に取り組んでくれそうだと思いました。内容も小学校低学年から大学受験対策までカバーしているので、生徒個々のレベルに応じた学習が可能になります。さらには、学校のためのプログラム・サポートもあり、カスタマイズも可能でサービスも盛りだくさん。類似ツールは他にもありましたが、その上をいくコンテンツの質、サポートの幅広さ、価格の安さなどが決め手になって、『スタディサプリ』の導入が確定しました。

導入にあたっては、進路指導部だけで進めるのではなく、管理職や教務と連携して協議を重ね、サポートを得ながら、組織体制を作り上げていきました。途中、スマートフォンを使用することに対して、教員から不安の声もあがりましたが、それ以前に『スタディサプリ』活用は、学校全体で動かすプロジェクトだと決まっていたので、無事に舵を切ることができました。これが進路指導部だけで動いていたら、早い段階で壁にぶつかっていたでしょう。大きなことを成し遂げるときは、いろいろな組織や役職と協働することが大事ですし、広義ではこれも「進路保証」の一環だと思っています。

教育の場において、「スマートフォン」はネガティブに捉えられがちですが、ICTツールとして考えるとメリット満載です。学習教材としてはもちろん、使用体験そのものが、生徒にも教員にも新しい視点を与えてくれるからです。学校が従来の発想を転換し、時代に合わせICT学習を促進することには大きな意味があります。生徒にとっても学生のうちに、遊びやSNS以外の学習ツールとしての使い方を肌感覚で身につけておくことは、将来の自由度を広げ、人生を豊かにしてくれるはずです。

追加配信で発見した生徒の意欲とポテンシャル。
楽しい学びが、さらなる学習意欲を刺激

現在『スタディサプリ』は自宅学習としての活用が中心で、目的は主に2点。まずは、小中学校の学び漏れをなくし、基礎学力を向上させること。そして、大学受験のための対策です。

『スタディサプリ』で配信しているのは、全学年で週2回・3教科の宿題配信と学習習慣の定着のための配信、進路に応じた受験対策配信など。メッセージ機能やアンケート機能を用いて、学校から家庭への連絡や進路志望調査にも活用しています。生徒の間でも、学校のお知らせは『スタディサプリ』に届くという意識が根付いていて、常にチェックする習慣がついています。これらの配信は、進路指導部のICTが得意な教員が担当しています。

課題の量はやや多めかもしれませんが、生徒は積極的に取り組んでいます。未了者に対しては、担任がホームルームで声かけを行うなど、フォローしてくれます。担任も配信のタイミングを知っているので、各自「スタディサプリ for TEACHERS」をチェックしてくれるのですが、これは『スタディサプリ』が学校全体の取り組みだからこそ協力してもらえること。管理職や教務とも引き続き連携し、スムーズな活用を心がけています。進路指導部の活動は、生徒の取組をチェックしたり、ほめて励ましたり、時には放課後に残して指導したりとさまざまです。

受験対策に関して言えば、2年生の特進クラスは「宿題3倍ルール」を設定して配信していますが、これは教員の強制ではなく、生徒と一緒に作り上げた仕組み。特進クラスは全員進学を希望しているので、このクラスの成績上位層をさらに伸ばそうと思ったのがきっかけです。昨年のコロナ休校の際に『スタディサプリ』の追加配信を生徒に提案したところ、すぐに5~6人から「やってみたい」という返信が。これだけでも驚きだったのですが、希望者の数は、その後どんどん増えていったのです。目からウロコの出来事でした。生徒は教員が想像するよりも意欲的で、チャンスさえあれば、チャレンジしたいと思っていたのです。後日の面談でも、苦手な科目を強化したいという声があがるなど、この頃から生徒の学びに対する主体性が見られ始め、きっかけひとつで、生徒達をここまで輝かせられるのかと、心から感動しました。やがて、この雰囲気は学年全体に広がり、最終的には現在の週2回の配信にもつながったのです。

『スタディサプリ』がここまで受け入れられたのは、スマートフォンを使った学習であることが大きいと思っています。生徒は日常の延長気分でスマートフォンに触れ、楽しく学ぶのです。紙の課題で同じ効果が出せるとは到底思えません。もともとポテンシャルを持つ生徒がたくさんいて、『スタディサプリ』の登場で学習意欲が刺激されたのです。長年眠っていた生徒の可能性を明るみに出せた。ただただ感謝しかありません。

『スタディサプリ』を活用し始めてから、明らかに勉強を頑張る生徒が増え、教員の中でも、生徒は楽しければ、ちゃんと取り組んでくれるんだという認識が広がりました。取組状況に反応して、生徒間はもちろん、教員間でも意識が高まり、さらに一所懸命取り組むという、いい流れをつくり出しています。本校が、埼玉県内でトップの取組率であるという知らせにも励まされました。教員にとっては『スタディサプリ』が、進路実績などの成果につながるかもしれないという期待も、モチベーションにつながっているようです。

現在、生徒の中には、5,700問の問題を解き、360時間を超える講義動画を視聴した強者さえいます。自主的に小学校の範囲から学び直し、しかも本人は楽しんでいる様子で『よのなか科』までチェックしています。ここまで熱心な生徒が出てきたのは、スマートフォンで学ぶ『スタディサプリ』のおかげ。進学校でさえ、学ぶ楽しさを感じられない生徒がいる中、勉強を苦手としてきた生徒が、喜んで学ぶ姿を見るのは、何にもましてうれしいものです。

ちなみに『スタディサプリ』の中で、重宝しているのはメッセージ機能。普段のちょっとしたやりとりにも便利ですし、面と向かって言えば厳しく響く内容でも、文章ならポイントで端的に伝えられるので、円滑なコミュニケーションにも役立ちます。昨年のコロナ休校では、期間中に生徒とメッセージでやりとりをしていたので、休校明けに久々に会ったときも、長く離れていた気はしませんでした。SNSでの発言が問題になる昨今ですが、『スタディサプリ』のメッセージ機能は、気持ちの良い距離を保ってくれます。

デジタル時代のインフラを使いこなし
人生を豊かに生きる術を手に入れる

今後は『スタディサプリ』を日々の授業内容とも連動させていきたいですね。まだ構想段階ですが、修学旅行の事前学習などにも活用してみたいし、『到達度テスト』の結果を進路指導にもっと生かしたいです。試してみたいことはいろいろあります。

『スタディサプリ』の活用を通して感じるのは、今後、教員の「教える」という役割は減っていく、または変わっていくのではないかということ。ICTツールによる個別学習は、従来の一斉授業の性質とは異なるもの。将来的に「教える」ことはICTツールに任せて、教員は生徒の非認知能力を引き出したり、個に応じた学習をサポートするような、コーディネーター的立場に回ることが望まれるかもしれません。また、教員は、社会の変化を常に意識して対応しないと、時代に取り残されてしまうかもしれません。生徒にも今の『スタディサプリ』活用の機会を生かし、将来的にはスマートフォンをデジタル時代のインフラとして有効に使いこなせるようになってほしいですね。そのノウハウは、人生を豊かにするだけではなく、社会に大きな変化が起こったとき、セーフティネットにもなってくれるはずです。『スタディサプリ』での学習は、教員にも生徒にもいろいろな未来を示唆してくれます。

生徒には「勉強は楽しい」「自分は勉強ができる」という感覚を少しでも多く体験し、自信をつけてもらいたいです。今はまだ「与えられた課題をこなす」段階ですが、今後は「自ら課題を見つけ解決する」ことも意識してもらいたい。社会に出てからも学びは続きます。今のうちに、自分に足りない点、工夫の余地を、常に探し改善する姿勢を育んでおくことは、一生の宝になるはずです。このような長いスパンの「進路保証」も含め、教員はこれからも生徒を全力でサポートしていきたいと思っています。

埼玉県立富士見高等学校(埼玉県)
生徒数:1学年198名 2学年183名 3学年204名
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