当校は2000年4月より、普通科から総合学科に改編しました。生徒数は1学年あたり120名前後とそれほど多くありませんが、クラスには大学・短大、専門学校、就職と多様な進路を目指す生徒が混在しています。クラス内の学力の幅が広いため、一人ひとりの理解度に合わせて指導をするのが難しく、なかには中学校の既習事項が十分定着していない生徒も少なくありません。また、それ以上に教員の頭を悩ませたのが、生徒の学力低下です。入学時の学力調査では比較的学力が高い生徒も、卒業時には中学レベルまで下がってしまうという状況でした。
学力を伸ばすには、中学校の学習範囲の定着が欠かせません。そのため、授業の中に「学び直し」の科目を入れたり、先生を総動員し10分間の朝学習で中学校範囲の学び直し教材を用いたりと、さまざまな試みを行ってきました。ただ、この取り組みを通じて、本当に学び直しができたのか、学力が伸びたのか自信はありませんでした。